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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第278回

10匹以上の多種多様な猫が集う宇都宮の“猫だまり”

2012年11月09日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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アメリカンショートヘアーまでも登場

 もっと近くから撮れないかな、とそっと近づいて一眼レフに望遠レンズをつける準備をしてると、後ろから人の気配がする。振り返るとジャージをきた中年女性が立ってて、やばい、いきなりこんなとこでしゃがみこんでバッグを開けたりしててめちゃ不審者じゃん、と一瞬ビビったんだけど、その女性はこの猫たちを世話してる方のようで、いきなり猫の話がはじまったのである。

 ここにいる猫は誰かに捨てられてたのが勝手に増えてきたということ。自分は猫アレルギーだけど餌をあげて世話してるということ。去勢したいけどできたのは数匹だけで他は警戒心が強くて捕まえられないということ。

 私がカメラで猫を狙ってるのを知ったその女性は、じゃあ猫を呼ぶねといって建物に入り、レジ袋を持って出てきた。ドライフードが入っているらしい。

 それを手に猫たちを呼ぶと、四方八方に逃げていた猫たちがそーっと顔を出す。

 でも見慣れない怪しい人間(私のことです)がいるので、距離をとりながら、そーっと遠巻きにやってくる(前ページ冒頭写真)。ちょうど私の右後ろにその女性がいるので、遠巻きにならざるを得ないのだ。

 そうして隠れていた猫が三々五々集まってくるのだが、その猫たちの種類たるや、もうよく見かける猫は全種いるんじゃないかというくらい。

こっちを警戒しながら現れた黒猫。いつでも逃げれるようにそーっと近づいてくる感じが愛らしいんだけど、怖がらせてすまんかったな(2012年10月 Nikon D600)

こっちを警戒しながら現れた黒猫。いつでも逃げれるようにそーっと近づいてくる感じが愛らしいんだけど、怖がらせてすまんかったな(2012年10月 Nikon D600)

 チャトラにキジトラ、サビ猫に白猫と黒猫。さらにどう見てもシャム猫。

目が青くてきれいなシャムネコ。かなり遠巻きに大回りしてこっちへやってくる途中の図。それにしても立派な猫だ(2012年10月 オリンパス OM-D E-M5)

目が青くてきれいなシャムネコ。かなり遠巻きに大回りしてこっちへやってくる途中の図。それにしても立派な猫だ(2012年10月 オリンパス OM-D E-M5)

 そしたら「アメショーもいるよ」と指さす。そっちを見ると遠くからゆったり歩いてくるネコがいる。

限りなくアメショーっぽいネコ。この奥からも何匹か出てきたのだが、最後に悠々と現われた。貫禄である(2012年10月 Nikon D600)

限りなくアメショーっぽいネコ。この奥からも何匹か出てきたのだが、最後に悠々と現われた。貫禄である(2012年10月 Nikon D600)

 街で見かけるような雑種猫専門で猫の種類にはうとい私でも、アメリカンショートヘアーくらいは知っている。アメショーにしか見えません。なんか一番余裕を持ってどうどう登場って感じ。

 結局、12~3匹いたと思う。

 見知らぬ土地で思わずネコに出会うのは楽しいのだけど、さすがにこういうのはやりきれなく感じたりするのです。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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