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マルチベンダー・マルチクラウドの環境でリソースを最適化!

HP、ハイブリッドクラウド連携を5つのサービスで支援

2012年09月20日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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9月19日、日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)は「ハイブリッドクラウド連携サービス」を発表した。「HP Hybrid Cloud」を実現するポートフォリオを完結させるもので、ハイブリッドクラウドの計画から導入・連携までをフルサポートする。

ハイブリッドクラウドを実現する5つのソリューション

 ハイブリッドクラウド連携サービスは、ハイブリッドクラウドを実現するための計画から導入、連携までをトータルでサポートする「HP Hybrid Delivery ソリューション」のサービスの1つ。以下の5つのソリューションから構成されており、自社製品・サービスにこだわらないマルチベンダー環境での支援を行なう。

ハイブリッドクラウド連携サービスの5つのソリューション

「オープンソースクラウド基盤ソリューション」
OpenStackやCitrix CloudPlatformなどを用いたクラウド基盤を採用するソリューション。HP独自のコンポーネントによる最適化や柔軟性を考慮したソフトウェアスタックを利用。
「パブリッククラウドコネクト」
顧客サイトや各種クラウドなどを、インターネット/VPN/専用線などさまざまな形で接続。セキュリティや高速化、経路コントロールなど可用性や性能を考慮したインテグレーションを実現する
「バースティング構築支援」
システムリソースの利用状況に応じて、オンデマンドにリソースを供給できる仕組みを構築。代表的なクラウドサービスやデータセンターへのバースティングを実装する。
「クラウドバックアップ構築支援」
パブリッククラウド上へのデータの隔離保管とレプリケーションを実現。災害時、パブリッククラウド上でシステムを稼働させることも可能になる。
「統合管理環境構築支援」
ハイブリッドクラウド環境を透過的に管理し、リソース配置を自動化する仕組みの構築。マルチベンダー、マルチクラウドで複雑になりそうか環境を一元的に管理できる。

 どのサービスもグローバルでの利用を前提としており、長年培ってきたHPの経験やノウハウを最大限に提供し、クラウドがもたらす「企業のイノベーション」を支援するという。

単なる「統合」ではない「収斂(Converged)」の意味

 同社のハイブリッドクラウド戦略を説明した日本ヒューレット・パッカード 執行役員 テクノロジーコンサルティング統括本部長 有安健二氏は、統合化と仮想化を中心に浸透してきたクラウドが、ここに来てハイブリッド化している現状を説明。オンプレミス、パブリック、プライベート、マネージドなどのクラウドを、自己所有以外にも、レンタカー、カーシェアリングなどさまざまな利用形態を持つ車に例え、システム特性や管理、SLAに応じて使いわけるべきだと提案した。

日本ヒューレット・パッカード 執行役員 テクノロジーコンサルティング統括本部長 有安健二氏

 こうした中、HPは単なる統合ではなく、「収斂」という意味を含む「HP Converged Cloud」を提唱しており、2010年から立案、ロードマップ策定、設計、構築などのサービスを拡充してきたという。そして、今回ハイブリッドクラウド連携サービスを投入することで、「2年半くらい前からハイブリッドクラウドの一連のサービスメニューが完成した。最後のピースが揃った」(有安氏)とアピール。また、国内も含め、有安氏が管轄するコンサルティング分野が著しく成長している現状を説明し、「クラウドビジネスを拡大することが、HPにとっての成長のエンジンになる」と述べた。

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