5月17日、日本ヒューレット・パッカード(HP)は“プライベート”“パブリック”“マネージド”など、各種クラウドを最適に組み合わせを選定してユーザーに提案するアセスメントサービスとなる「ハイブリッドクラウド適用分析サービス」を発表した。同社ではこうしたサービスを実現したのは業界初だという。
クラウドの最適な組み合わせを支援
HPは、エンタープライズユーザー向けのクラウド環境構築支援サービスとして「HP Hybrid Deliveryソリューション」を展開しているが、ハイブリッドクラウド適用分析サービスはそのラインナップ拡充として、計画フェーズで実施されるサービスとして追加される。ユーザーにとって最適なクラウド環境の組み合わせを導出するアセスメントサービスで、期間は約8週間、価格は約200万円。今年10月までに10件以上実施することを目指す。
同社の執行役員 テクノロジーコンサルティング統括本部長の有安 健二氏は、クラウドを「あくまでも変革のための手段である」とし、クラウドの構築がともすれば自己目的化してしまう傾向があることを警告した上で、同社のコンサルティングサービスの目的が「ユーザー企業の変革を支援する」ことであり、そのための手段としてクラウドを位置づけていることを明確にした。
同氏は最近取り上げられるようになった“マネージドクラウド”について「昔からあるストラテジックアウトソーシングと何が違うのか、という声もある」とも指摘したが、ハイブリッドクラウド適用分析サービスではマネージドクラウドも含めた各種クラウドの最適な組み合わせを、ユーザーのITシステムの特性などを分析することで導き出す。このときに重要なポイントとして同氏は、「オープン」と「標準化」の2つを挙げている。
サービスの詳細を紹介した同社のテクノロジーコンサルティング統括本部 インフラストラクチャソリューション部 部長の榎本 司氏は、ハイブリッドクラウド適用分析サービスについて、「従来のアセスメントサービスには欠けていた“外部サービスを利用する”という視点を持ち込んだ」と表現する。
なお、簡易版のサービスとしてシステム調査を省略し、ヒアリングのみでアセスメントを行なう「クラウドクイックアセスメント」を無償体験できるキャンペーンも展開される。