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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 ― 第58回

Samsung対Apple審理 模倣の主張はどこまで認められる?

2012年08月08日 12時00分更新

文● 末岡洋子

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 SamsungとAppleの2社が世界各地で繰り広げる大規模な訴訟合戦が重要な局面を迎えている。7月30日、米カリフォルニア州の連邦地方裁判所での審理が幕を明けた。Samsungが自社製品を模倣しているとしてGALAXYシリーズで展開するスマートフォンとタブレットの販売差し止めを求めるAppleの主張に対し、9人の陪審員が判断を下すことになる。

カリフォルニアの裁判所で本格的に開戦した
Samsung vs Apple訴訟

 この訴訟は、2011年4月にAppleがSamsungを提訴したことを受けてのものだ。AppleはSamsungのGALAXYシリーズのスマートフォン/タブレットは自社製品の「猿まね」とこきおろし、アメリカ国内でのSamsung製品の販売差し止め、それに25億ドルの損害賠償金支払いを求めている。

 Appleが主張する特許は7件、うち3件がデザインやユーザーインターフェースに関するものとなる。Samsungはこれに対し、Appleが5件の特許を侵害していると主張、うち2件は3Gなど無線通信に関する必須技術特許(FRAND特許)となる。残りはデジタルカメラと電子メール機能の統合、イメージギャラリーの写真のブックマーク、音楽を聞きながらのアプリ利用に関する特許だ。

 陪審員選出の後に始まった冒頭陳述から、双方の弁護士は火花を散らせたようだ。Appleの弁護士であるHarold McElhinny氏はSamsungの携帯電話を2006年から並べた資料を見せ、2007年のiPhone登場前と後でデザインが変わっているとし、「どうやってこの変化が起こったのか」と問題を提起したという。

 そして、iPhoneのインパクトを調べたSamsung社内レビューを示し、iPhoneと「何らかの形で競合することは不可欠である」、iPhoneのハードウェアは「簡単にコピー(模倣)できる」とする文言があることを指摘したようだ。

 また、Samsungが侵害されたと主張する特許に対しては、Appleの提訴を受けての反動的な措置とし、Samsungが求めるロイヤリティは法外である(売上の2.4%であり、1台あたり約14.4ドルになるとのこと)とも主張している。

メディアを巻き込んだ場外乱闘も発生

 Samsungは31日、The New York Timesなどの一部主要メディアに対し、法廷書類として用意していた資料を公開した。これは30日にSamsung側の弁護団が証拠として提出したが判事により却下された書類とされており、Apple製品もオリジナルではなくソニーの影響を受けていることを実証することを狙ったものだ。

 「All Things D」が公開したこの資料には、AppleのJonathan Ive氏がデザイナーの西堀 晋氏に「ソニーがiPhoneを作ったらどんなものになるか作ってみてくれないか」という依頼を受けて作成したレンダリングが掲載されている。同時にSamsungのモバイルデザインチームには2006年(iPhone登場前)からiPhoneのような長方形でボタンのないミニマムなデザインアイデアがあったことも示している。

All Things Dに公表されたソニー風のiPhone

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