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会社更生法適用のエルピーダ、社長が会見

2012年02月27日 20時56分更新

文● ASCII.jp編集部

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エルピーダメモリ代表取締役社長 兼 CEOの坂本幸雄氏

エルピーダメモリ代表取締役社長 兼 CEOの坂本幸雄氏

 既報のとおり、エルピーダメモリが会社更生法に基づく更生手続き開始を東京地方裁判所に申請し、同日受理されたと発表した。

 これに関して、同社代表取締役社長 兼 CEOの坂本幸雄氏が会見を行なった。

 更生手続きに至る経緯について同氏は、円高やタイの洪水などによる影響と1年前と比べて3分の1ほどになったというDRAM価格の下落を挙げた。

 特に円高については、売り上げの85~90%が海外からだった同社にとっては「この1年間に起きた為替変動は企業努力ではどうにもできない」レベルだったと述べた。

 パートナー企業からの(資本提携などの)いろいろなオファーを待っていたが、具体的な形にはならず、本日午後3時に更生手続き開始を決めたという。

会見の冒頭、深々と頭を下げた

会見の冒頭、深々と頭を下げた

 同社の今後については、「裁判所などと話し合って決める」としており、債務の支払い率などについても今後決めていく。ただし、スポンサーを募り、選定していくことを明かしたほか、今後約30%をマーケットシェア達成しなければ経営的に難しいとの考えを示した。

 さらに、同社の経営陣は坂本氏も含め、現体制をそのまま継続することも決まっている。これについて同氏は「会社の育成を見届けなければならない」と理由を述べた。

 同氏はまた「今回のことで従業員は今まで以上に(韓国の企業以上に)がんばる」とも語り、「新しい形でDRAMの会社をもう一度立ち上げたい」と、今後もDRAM事業に専念する方針であることも強調した。

 同社は2009年に改正産業活力再生法(産活法)の適用による公的資金による支援を受けていたが、これについて同氏は「非常に申し訳ない」と述べた。

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