Office Home and Business 2010もプリインストール
プリインストールアプリも充実している。中でも「Microsoft Office Home and Business 2010」が搭載されていることは高く評価できる。
Office Home and Businessは、Office Personalよりも上位のパッケージであり、Office Personalに含まれているWord 2010、Excel 2010、Outlook 2010に加えて、PowerPoint 2010とOneNote 2010が含まれている。
プレゼン用資料の作成に欠かせないPowerPointと、タッチパネルとの相性がよいデジタルノートソフトOneNoteが追加コストなしで利用できるのは、ビジネスユースで使いたいという人には、大きな魅力となるだろう。
iPad 2やAndroidタブレットは、ハードウェアキーボードを持たず、入力はソフトウェアキーボードで行うことになるため、ユーザーインターフェース的に長文作成などには向かない。
また、iPadやAndroidタブレットでは、普段仕事場で使っているWindows用アプリをそのまま動かすことはできない。例えば、メールに添付されてきたExcel文書やPowerPoint文書を開く場合、iPad 2やAndroidタブレットではOffice自体は動作しないので、Office互換ソフトをダウンロードしてインストールする必要がある。
Office互換ソフトは、あくまで互換ソフトであり、Officeのフル機能を使えるわけではない。文書の表示再現性にも限界があり、文書によってはレイアウトが崩れてしまったり、本来とは違うフォントで表示される場合もある。
内容を把握する程度なら十分だが、文書をイチから作成したり、最終版まで仕上げたりするには、iPad 2やAndroidタブレットではやはり力不足だ。
タッチ操作を快適にする「ExTOUCH」や
Office用タッチ対応リボンを搭載
さて、もともとスマートフォン向けOSとして開発されたiOSやAndroidに比べてはるかに高機能なWindows 7であるが、まったく問題がない……というわけではない点も書いておこう。
高機能な反面、多くのハードウェアリソース(高いスペック)を要求するし、OSのサイズも大きいため、イチから起動すると時間がかなりかかってしまう。とはいえ、LaVie TouchはSSDを採用しているため、HDD搭載のノートパソコンなどに比べると起動時間は短いほうだ。
また、スリープからの復帰であれば数秒で完了するため、普段は電源を落とさず、作業を中断するときはスリープ状態にするようにすれば、それほど遜色のない使い勝手が得られるだろう。iPad 2やAndroidタブレットも、通常はスリープ状態からの復帰を利用している。
一方UIに関しても、パソコン用とスマートフォン用の違いがある。
Windows 7はもともとキーボードとマウスで操作することを前提にUIが設計されているため、タッチ操作への最適化という点では、当初からタッチパネルを前提として開発されたiOSやAndroidには一歩譲る。
しかし、LaVie Touchでは、このあたりにも配慮して、タッチしやすいように、ウィンドウ右上のボタンなどがデフォルトで大きく変更されている。また、タッチ操作を快適にするためのユーティリティー「ExTOUCH」もプリインストールしており、そうした弱点もかなり改善されていると言えそうだ。
ExTOUCHは、標準でデスクトップ画面の右側に常駐し、登録したアプリケーションを起動するランチャーとして利用できるほか、コピー&ペーストなどもワンタッチで行なえる。
また、独自のソフトウェアキーボードも備えており、スマートフォンなどでもお馴染みのフリック入力にも対応する。
これ以外にもプリインストールされているOffice Home & Bussinessには、独自のタッチ対応リボンが追加されている。タッチ対応リボンは、アイコンが大きく表示され、タッチ操作がしやすくなっているほか、手書きや描画など、手書きだからこそよく使うメニューも追加されている。