外観はシンプル&スマート モバイル用途◎
QUMI Q2を手にしてまず感じるのは、プロジェクターらしからぬシンプルでスマートなデザインだ。サイズは新書判コミックスを2冊重ねた程度。このあたりのシンプルデザインは徹底しており、レンズ部などに極端な突起もないため、カバンへもさっと収納できる。
また、ボディーにフィットするソフトケースも付属しており、コンパクトデジカメのように持ち歩きを重視したデザインであることがわかる。
付属のACアダプターは97×45×29mm/200gと、こちらも小型軽量を実現している。これにケーブル類を含めても、総重量は1kgを超えないのが嬉しい。
さらに、QUMIのACアダプター(19V/65W)はノートPCと同じ規格であることも特筆すべき点だ。なぜかといえば、汎用外付けバッテリーからの給電が可能になるからだ。
たとえば大容量1万8000mAhを誇る日本トラストテクノロジーのノートPC用外付バッテリー「Energizer XP18000」などを利用すれば、出先での電源の心配すら不要になる。
後述するOfficeビューワー機能を駆使すれば、プロジェクター+バッテリーのみでプレゼンをこなすことも不可能ではない。これはある意味、モバイルプロジェクターの1つの到達点といえるだろう。
プロジェクターといえば、気になるのは光源で、従来のランプは寿命が数千時間といわれている。また、熱にも弱く、利用後に余熱をとらない状態で動かすと、衝撃で破損する例もあるようだ。
これに対して、QUMI Q2では、光源にLEDを採用。その特徴はなんといっても寿命で、従来を大幅に上回る3万時間の寿命を誇る。これは年間300日、10時間ずつ使っても10年間はもつ計算だ。このため、事実上、ランプ交換は不要と考えていいだろう。
また、最近のLEDの性能向上もあり、従来のランプと比較しても劣らない、クラス屈指の輝度である300ルーメンを実現しているのは前述の通りだ。
製品本体の背面には、ミニHDMI、ユニバーサルI/O、音声端子(入出)、USB、マイクロSDの各端子を設置。PCとの接続は付属するミニHDMIケーブルか、VGAケーブルで行なう。また、USBとマイクロSD端子は、メモリーカードのデータを単独で投影する場合に利用する。
ちなみに背面端子類はカバーで隠されているが、このカバー、磁力による着脱方式を採用している。うっかりケーブルを引っ掛けて破損させないための設計だと思われる。このあたり、細かい配慮を感じる部分だ。
本体の左側面には電源スイッチ、右側面にはレンズのフォーカスリングが設けられている。上面には操作用のタッチパネルもあり、付属のリモコンなしでも操作可能。また、裏面には標準的な三脚穴が装備されているため、市販されている三脚を利用可能だ。ちなみに、600gと軽量なため、コンパクトデジカメ用の小型の三脚でも、十分に支えられる。