鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第37回
3Dとゲームに夢中になる喜びをあなたにも!!
ゲーマーのための極上テレビ「REGZA 26ZP2」(前編)
2011年07月13日 12時00分更新
26V型の小さな画面の中に
ぎっしり詰まったリアル映像
倍速駆動ができず、バックライトの部分駆動も行なわない26ZP2は、それに関連した調整機能も当然なく、バックライトについては画質調整で画面全体の明るさを調整するか、テレビ側が映像を解析して場面ごとの最適な明るさに調整する「ヒストグラムバックライト制御」だけとなる。
これについての印象も、テレビ放送では「ヒストグラムバックライト制御:オン」の方がコントラスト感のあるくっきりとした映像になるのでおすすめだ。
ただし、ゲームをするなら「オフ」がおすすめとなる。ゲームでは、表示される映像(ゲームの舞台)は暗くなっても、得点などの表示の明るさは変わらないので、バックライト制御によって得点表示部分の明るさの変化が目に付きやすい。むしろ目障りである。このあたりもゲームとテレビ放送視聴を使い分けるときには意識しておくといいだろう。
このほか、バックライトの部分駆動がないため、コントラスト不足も懸念材料ではあったのだが、普通の部屋の照明をつけた環境では、十分なコントラスト感が得られた。当然だが、50V型のプラズマテレビと比べれば、黒の締まり感に多少の違いはある。
液晶テレビに対する嫌がらせかと思うくらい暗いシーンしかない「トロン:レガシー」を見ると、それなりにコントラスト不足を感じる。部屋を暗くした場合も同様だ。このあたりは比較対象がプラズマであることを考えれば仕方がない部分だろう。
なによりも、これだけの緻密な映像を26V型以下の小さな画面で見たのは、すでに生産終了のソニー有機ELテレビ(11V型で960×540画素)くらいだ。なかなかこれだけみっちりと詰まった映像は一般的な20V型クラスのテレビでは見られない。
これはもちろん、パネルの高精細度だけでなく、緻密な映像を再現する高画質処理の実力もある。
強いて気になった部分を挙げれば、全体に色再現がわずかながら青に寄る傾向があること。グレースケールのテストチャートなどを見てみるとよくわかる。白の色温度を落として黄色っぽくしても全体的に少々緑がかった感じになる。
色味に関しては見る人の好みにもよるし(多くの場合、液晶の色再現の方を見慣れている人が多いため)、比較しないと気がつかないレベルであるが、白色LEDバックライトによる色再現はまだまだ改善の余地があることがわかる。
ちなみに、画質調整の色合いを赤寄りに加減してやることで、全体的なカラーバランスは不満のない程度に調整できた。
というわけで、今回はここまで。後編では3Dとゲームの映像についてみっちり紹介していく。
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