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個性で選ぶ! 最新液晶ディスプレー 第2回

価格より画質や操作性を追求! 至高のディスプレーはコレだ

2011年07月12日 12時00分更新

文● 山田 広樹

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デジイチの表現を正確に再現できる高性能機
ナナオ FlexScan SX2762W-HX

ナナオ「FlexScan SX2762W-HX」

ナナオ「FlexScan SX2762W-HX」

 液晶モニターの多くは「sRGB色域」を表示できるパネルを採用しており、同色域を用いるコンデジやWebサイトの画像はほぼ正しい発色の再現が可能だ。

 しかし、デジタル一眼カメラなどで使用できる「AdobeRGB」のデータは、表示はできても正しく発色を再現できない。AdobeRGBは、sRGBよりも色域が広く、微妙な色調表現が可能。しかしながら、sRGB色域に対応した液晶パネルでは、sRGBを越えた色を表示できないので、似た色に置き換えて表示しているのだ。

 つまり、デジタル一眼カメラのAdobeRGBモードで撮影した写真を正確に表示するには、AdobeRGB色域の表示が可能な液晶モニターが必須になる。

 FlexScan SX2762W-HXは、AdobeRGB色域カバー率97%のIPSパネルを採用。AdobeRGBモードで撮影した写真をほぼ正確な発色で表示できる。さらに、自動輝度ムラ補正機能で大きな画面が均一な明るさになっているほか、オプションのカラーマッチングツールで発色を常に正確に保てるのもいい。

スタンドはピボット機能を備え、画面を90度回転させての縦位置表示も可能

スタンドはピボット機能を備え、画面を90度回転させての縦位置表示も可能

周囲の明るさに合わせて画面輝度を調整する「EcoView」機能を搭載

周囲の明るさに合わせて画面輝度を調整する「EcoView」機能を搭載

 ただ、パネル表面には微妙なギラつきがあり、人によってはこれが気になる場合もあるだろう。表示解像度は2560×1440ドットとフルHDよりも広く、Webブラウズと同時にExcelのシートを参照するといった作業も難なくこなせる。

 この広さは一度体感したら病みつきになるほど。実測消費電力は約91Wとかなり多いが、人感センサーと連動した自動電源オン/オフ機能を備えているので、これらを積極的に活用して節電したい。

バックライトなどでパネル部分が重いからか、画面の傾き調整は上方20度のみ

スタンドは高さ調整が可能で、最低画面高は実測約64mmと驚異的な低さになる

スタンドは高さ調整が可能で、最低画面高は実測約64mmと驚異的な低さになる

DisplayPort、miniDisplayPortとDVI-D×各1と、入力はデジタルのみ

DisplayPort、miniDisplayPortとDVI-D×各1と、入力はデジタルのみ

画面表示は暗めだが、色再現力と精細感が高く、ハイライト部分を中心に映像に自然な立体感がある

SX2762W-HXの主なスペック
画面サイズ 27型
解像度 2560×1440ドット
液晶パネル IPS
入力端子 DisplayPort×1、miniDisplayPort×1、DVI-D(HDCP対応)×1
スピーカー ――
サイズ 幅646×奥行き281.5×高さ425~576.5mm
重量 約13.6kg
直販価格 12万4800円

タッチ入力の便利さと高画質を両立
デル ST2220T

デル「ST2220T」

デル「ST2220T」

 マルチタッチ入力に対応したIPSパネル機。タッチセンサーは光学式を採用し、光沢仕上げになっている画面は鏡のようになめらかだ。

 画面は外光の写りこみが多いものの、ギラつきはほとんど感じられない。鮮やかな発色もあって、思わずタッチ入力をためらうほど美しい。

斜めから見ても色味変化はほとんどなく、さまざまな角度で利用できる

斜めから見ても色味変化はほとんどなく、さまざまな角度で利用できる

側面にUSB 2.0端子を3つ搭載し、USBハブとしても使える

側面にUSB 2.0端子を3つ搭載し、USBハブとしても使える

 タッチパネル液晶という性格上、使用中は見下ろすなど画面を斜めから見るシーンも多くなるが、IPSパネルの強みで発色変化が少なく使用中に違和感は感じなかった。なお、表示色域はsRGBカバー率100%を達成している。

 タッチ入力の感度や追従性も良好。ただ、本機固有のクセかもしれないが、画面端部分の入力感度が鈍めで、反応しない場合もあったのはやや気になるところ。

 フォトスタンド型のボディーは非常に大きく、画面のチルト調整ができるだけでなく、スタンド部を折りたためば画面を天井に向けて机上に直接置くことも可能。電源ユニット内蔵で電源ケーブルを取り回しやすいのもいい。タッチ入力用に接続するUSBをハブで分配する小技にも注目したい。

画面を真上に向けることができる

画面を真上に向けることができる

安定度はないも同然だがスタンドを立てれば、画面をほぼ垂直にすることもできる

安定度はないも同然だがスタンドを立てれば、画面をほぼ垂直にすることもできる

画面下にはスピーカーがあり、最低画面高は約84mm

画面下にはスピーカーがあり、最低画面高は約84mm

背面にはHDMI、DVI-Dなどの入力端子を装備。右端のUSB端子はPCとの接続用(タッチ入力およびUSBハブ用)

背面にはHDMI、DVI-Dなどの入力端子を装備。右端のUSB端子はPCとの接続用(タッチ入力およびUSBハブ用)

画面表示はやや暗めだが、コントラストが高い白の鮮やかさに注目

ST2220Tの主なスペック
画面サイズ 21.5型
解像度 1920×1080ドット
液晶パネル IPS
入力端子 HDMI×1、DVI-D(HDCP対応)×1、D-Sub15ピン×1
スピーカー 2W+2W
サイズ 幅528.1×奥行き58.5×高さ380.1mm
重量 約6.3kg
直販価格 3万3600円

■Amazon.co.jpで購入

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