モンスターハンター ポータブル3rd
全画面表示は、動き回っているときは画質などまったく気にならないが、採取や調合などで動きが止まると、地面のテクスチャーや草木などのオブジェクトが粗いと感じた。
一方、滝や夜空などの背景は粗さを感じず、むしろ大画面で迫力が増していたように思う。モンスターを狩猟しているときの迫力は言うまでもなく、特にハプルボッカやティガレックスといった大型モンスターが画面手前に向かって突進してきたときの恐怖感は、PSPでは味わうことのできない醍醐味だ。
そして、アダプターを通すことで発生する表示の遅延も感じられなかった。といっても私は、コンマ数秒遅延が発生したからといって、それが原因で勝機を逃すほどゲームが上手なわけではないので、遅延が気にならないだけかもしれないが……。(もちろん自分が戦闘不能になったときは「遅延がなければ絶対に生きてたよ! クソッ」と、悪びれずに主張しますが、何か?)
ただ、LKV8000には思わぬ盲点が1つあった。サウンドが非常に悪いのだ。HDMIからテレビに出力されるBGMや効果音は、まるで違ったもののように感じるくらい違和感があった。一部の武器にある特殊な斬撃音やガンランスの砲撃音などに至っては、ほとんど聞こえないものもあった。逆に、ハンターの足音や草食動物の鳴き声、モンスターの咆哮などは、うるさいくらいによく聞こえる。PSPのスピーカーからはあまり聞こえてこなかった音が強調されるので、ある意味新鮮ではある。
もちろんこれはテレビに内蔵されたスピーカーの質にもよるので、LKV8000のせいにはできないが、少なくともゲームテック製の「D端子+音声ケーブル」では、ここまで音質に違いは出なかった。
LKV8000の本体にはオーディオ出力が用意されているので、ここにヘッドホンやアンプを繋げてみたが、やはりPSP本体のオーディオ端子に繋げた時とは音が違って聞こえた。低音が伸びていないようなのだ。変換チップの特性なのかは定かではないが、やはりここは改善してもらいたいところではある。
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