SkyDriveに戸惑う
オンラインストレージ「SkyDrive」は、Safariなどのウェブブラウザーでサイトにアクセスし、ユーザーID(メールアドレス)とパスワードを入力してサインインすれば利用できる。Silverlightの最新版も必要となるため、事前にインストールしておこう。
ファイルのアップロードは、適当なフォルダーを開いた状態で「Add Files」を選択し、現われた「コンピューターからドキュメントを追加」(Select documents from your computer)をクリック、対象のファイルを選択すればOK。なお、OS X/Safariではドラッグ&ドロップには対応していない。
実はこのWindows Liveのインターフェース、挙動によくわからない点が多い。「SkyDrive 入門ガイド」に目を通しても、表示言語がいつの間にか日本語から英語に変わっているなど、混乱することが少なくない(Safariでの表示言語の問題は、Cookieの受け入れを「常に受け入れる」にすると改善する)。
偏見なしで正直にいおう。UIの反応が鈍くてアップロードが遅いと文句ばかりつけていたMobile Me/iDiskのほうが、SkyDriveより格段に扱いやすい。25GBは魅力だが、こうまで使いにくいとなると話は別だ。
FinderからのSkyDriveアクセスを可能にする
Finderからのアクセスを可能にするマウンター的なツールはないものかと探したところ、発見したのが「SMEStorage」。一種のクラウドサービスで、SkyDriveやMobile Me(iDisk)などのオンラインストレージを、運営元のVeheraのサーバーを通じてアクセス可能にするというものだ。現在のところ、SkyDriveのサポートはベータ版という位置づけで、無償利用が可能となっている。
手順としては、システム環境設定のペインとして機能する「Mac Virtual Cloud Drive」をダウンロードして、これをインストール。その後SMEStorageのサイトにアクセスし、Windows Live IDのアカウント情報を登録して同期対象のフォルダーを指定すれば準備完了。SMEStorageペインのスイッチをONにして、その後メニューエクストラに現われるアイコンから「Mount SMEStorage drive」を選択すれば、FinderにSkyDriveがマウントされる、という手順だ。
しかし、このツールもベータ版ということもあってか、期待どおりには動作しない。FinderでSkyDriveにアクセスできるのはいいとして、SkyDrive上のファイルは拡張子「.webloc」のリンクとして表示されるに過ぎず、結局はブラウザーを通じてのダウンロードとなる。これはさすがに……よりよいツールの登場を待ったほうがいいかもしれない。
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。
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