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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第31回

ざっくり管理でクラウドサービスを使いこなす技

2010年09月14日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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動画や音楽はDropboxかSugarSyncを使う

外出先でお気に入りの動画を

Dropboxなら、外出先でお気に入りの動画を楽しめる(画面はiPad版クライアント)

 動画や音楽を保存するなら、Dropboxや「SugarSync」がお勧めだ。どちらも、動画や音楽の再生機能を備えており、ウェブブラウザーやクライアントアプリケーション上で再生できる。iPhone/iPad用のクライアントもあるので、かさばるデータはクラウド経由で視聴すれば、その分iPhoneのメモリーをほかのアプリなどで活用できる。

 DropboxはSugarsyncより機能が少ないが、Linux向けのクライアントも提供している。一方のSugarSyncは、同期するフォルダーを柔軟に設定できるのが特徴だ。どちらも無料で2GBまで利用できるが、SugarSyncなら毎月4.99ドルで30GB以上、Dropboxなら毎月9.99ドルで50GB以上に容量をアップグレードできる。

 ファイル共有機能も使いやすい。特定のフォルダーを指定したメンバーで共有できるので、仕事でも活用できる。ほかにも、メールに添付できない大きなファイルを送る際には、ファイルはDropboxにアップロードして、そのURLをメールで送ることもできる。無料で使えるファイル転送サービスと違って、保存期間の制限などがないので便利だ。

任意のファイルやフォルダーを共有

メニューから「Public Link」をコピーしてメール等で伝えれば、任意のファイルやフォルダーを共有できる

 Dropboxをざっくり運用するなら、「Media」フォルダーの下に「Movie」と「Music」フォルダーを作って、手持ちの動画と音楽ファイルを移動させればいい。iTunesを使っているなら、そのフォルダーごと移動させてもいいだろう。とりあえずは、この二つを行なっておけば、iPhoneに入れていない古い楽曲や、自宅で閲覧した面白動画などを外出先でも楽しめるようになる。

iTunesのライブラリを移動

iTunesのライブラリを、Dropboxの同期フォルダーに移動する(赤枠内)


写真は容量無制限サービスで一生分を保管する

 写真をアップロードするクラウドサービスは、使い方によって選ぼう。例えば、イベントの写真を時々アップロードして共有するだけといった使い方なら、「Windows Live Photos」や「Picasa Web Album」などの無料サービスを利用すればいい。

 とはいえ筆者の場合、どうせならすべての写真をアップロードして、バックアップ代わりにも使いたい。デジカメの高性能化にともない、画像のファイルサイズは肥大化する一方なので、容量無制限に保存できるサービスが必要だ。

 容量や枚数に制限がないサービスには、「Yahoo! フォトアルバム」や「フォト蔵」「はてなフォトファイル」などいくつかあるが、多彩なサービスやアプリと連携するなら「Flickr」が一番便利。有料アカウントは、年間24.95ドルで無制限にアップロードできる。

Flickr

人気の写真共有サービス「Flickr」。Pro版にすれば無制限に写真を保存できる

 写真ライブラリは一生ものなので、できれば最初に少し手間をかけたい。例えば現在のフォトライブラリーの中には、ピンぼけなどのミスショットや意味のない写真などがあるはずだ。まずはそれを削除しよう。その後、片っ端から「Flickr Uploader」でアップロードする。

Flickr Uploaderで一括アップロード

Flickr Uploaderで一括アップロード

 アップロードの際には、イベントや場所、日付などで「セット」にまとめておこう。セットとは従来のフォルダーのようなものと考えればいい。余裕があれば、写真を検索できるようにタグを付けておいてもいい。アップロードツールを使えば、大量の写真でもまとめて作業できるので手間がかからない。なお、プライベートな写真なら、アップロードする際に「Only」にチェックし、非公開にするのを忘れないようにしよう。

 アップロードした写真が入っていたフォルダーは、「アップロード済み」のようなフォルダーに移動し、ある程度溜まったらDVDやBDに書き出して、パソコンから削除してしまえばいい。新たに撮影した写真もすぐにアップロードし、まとまったら光ディスクに保存。そうすればクラウドでの完全な一元管理が可能だ。

 iPhoneやiPadでは、Flickrと連携するアプリケーションが多数公開されている。単にアルバムを表示するだけでなく、スライドショーで表示したり、逆に写真をアップロードすることも可能だ(関連記事も参照)。

FlickStackr

パソコンやiPhone、iPadなどさまざまな端末でFlickrの写真を閲覧できる。画面はiPadの「FlickStackr」(230円)

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