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“趣味の古銭”で1億円、50歳・脱サラ店長の挑戦 (3/3)

2010年02月18日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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――ネットショップのエキスパートが斬る!――

株式会社SAVAWAY代表の川連一豊さんに、ネットショップ開業時におけるマーケティングの必要性と、検索連動型広告を使ったリサーチのコツについてうかがいました。


マーケティング調査に連動型広告を有効活用

 「好き」を仕事にする場合、金儲けに走るというより、自分たちのやりたいことを楽しむことに重きを置いてネットショップを開始する傾向が強いように見受けられます。「まずは数十万円程度稼げれば」というスタンスで、低資金でスタートしたいと考えるケースは多く、実際、今なら商品の仕入れ、モールなどへの出店料金、サイト制作費などを含め、最低50万円程度で始められます。また、ブログで日記が書ける程度のパソコンスキルがあればネットショップが開業できるなど、数年前に比べ開業までのハードルはグっと低くなっています。しかし、ネット=低資本、お手軽という考え方は改めた方がいいかもしれません。確かに 50万円で開業できるかもしれませんが、運営を続けるうちにもっと見栄えのするサイト構築を考えるケースは多いですし、ある程度の広告費用をかけなければ新規顧客開拓は難しいのが現状です。


1日1000円の投資で商材の“今”を知り、採算を見極めよう

 商売としてやる以上は、最低限の下準備はして採算が見込めるか判断しておく姿勢は必要です。市場調査の方法としては、自分の扱いたい商品ジャンルなどを検索し、競合店がどのぐらいあるのか、商品のクオリティや価格、商品構成などはどうなっているのかリサーチするのが第一歩。気になるお店の商品は、実際に購入して実物を確かめてみるのもよいでしょう。その上で、自店の商品のもっともウリになる点を見極め、コンセプトを固めていきます。競合店と比べて秀でていると思える点は、積極的にアピールしたいところです。

 また、1日1000円でもいいので、一定期間、オーバーチュアなどの検索連動型広告を活用し、マーケティング調査をすることをおすすめします。連動型広告への出稿は、テレビやネット、雑誌など数ある情報のなかで、どんな言葉がたくさん検索されているか? 自分の扱いたい商品に関連するキーワードにはどんなものがあるのか? などを探るのに非常に有効です。たとえば、「お歳暮」と言う言葉で検索をかける人の割合は、何月何日頃から検索回数が増えてくるのかといったことが、ほぼリアルタイムに分かります。マメにチェックしなければならない点は少々大変ですが、商材の“今”を知るのに格好のツールだと思いますね。


川連一豊サバウェイ代表。愛知大学卒業後、TVCMやTV番組、CGの制作に関わる。その後、楽天市場に出店している枕を扱うネットショップに携わり、2002年 12月に売上1000万円を達成。2003年にはショップオブザイヤージャンル賞受賞。2004年7月独立、SAVAWAYを設立し、ECコンサルティング、ECに必要なシステム開発を行なっている。


協力:佐川フィナンシャル株式会社(http://www.sagawa-fin.co.jp/

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