2011年7月24日……アナログ放送の終了の日もついに1年半先に迫ってきた。「まだ先だからいいや」と思っていても、そろそろ地デジ放送への移行を考えたほうがいい時期だ。
なかなかきっかけがつかめないというならば、冬季五輪を地デジで見るというのはどうだろうか? もう目の前に迫っているが、2月13日からカナダのバンクーバーで開催される冬季五輪の中継放送が始まる。これを機に地デジに移行するというのは絶好の機会かもしれない。
本特集では4回に分けて、いまから地デジ化する人向けに最新のPC用デジタルチューナーの選び方やその便利な機能について解説していく。
すでにPCを持っているなら
PC用地デジチューナーが断然安くて便利
デジタル放送を見るための環境として、もちろん単体のテレビを購入するという方法もある。居間に置く1台としてはもちろんそのほうが便利かもしれない。しかし、PC用の地デジチューナーを導入するメリットとしては、その導入コストの安さだ。デジタル放送対応のキャプチャーカード類は、登場当初より低価格化が進んでおり、多くの製品は1万円前後、高機能な製品でも実売2万円以下で購入できる。
たとえば地デジ対応の液晶テレビでは最安の19型クラスでも4万円台からの出費となる。しかも、番組を録画したいと思ったら、別途レコーダーを用意しなければならない。自分の部屋に置く2台目3台目のテレビを購入するくらいだったら、PC用の地デジチューナーであれば家電の半分以下のコストで地デジが導入できる計算だ。
また、機能面でも家電のレコーダーと比較してPCならではの有利な部分がある。それは番組を録画するHDDの容量だ。東芝のREGZAシリーズのようにUSBやLAN接続のHDDに番組を録画できるタイプもあるが、多くの製品では本体のHDD容量は決まっていて増設などは不可能だ。
しかし、PCであればHDDを増設することでいくらでも番組を録り続けることができる。さらに第4回で詳しく説明するが、LAN経由で録画番組を複数のPCで見るといったネットワークへの対応もPCならではだ。ハードとソフトを柔軟に組み合わせることができるPCならではの使い方だ。
しかし、どんなPCでも地デジチューナーを導入できるわけではない。地デジ番組の視聴と録画はある程度の性能と、著作権保護に対応した機器が必要になってくる。そこがPCでの地デジ視聴のネックとも言える。とはいえ、今となってはとても高い障壁というわけではない。詳しくは次ページで紹介していこう。
【PC用地デジチューナーのメリット】
●導入コストが安い。多くの製品は1万円前後
●HDDが増設できるため、番組録画の容量が増やせる
●BDにムーブしたい場合でも、あとからBDドライブを増設できる
●LANを経由した録画番組の配信が可能(対応製品のみ)
【PC用地デジチューナーのデメリット】
●どんなPCでも動作するわけでない。ある程度の性能と著作権保護対応の機器が必要
この連載の記事
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第4回
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ネットワーク経由でもっと便利に地デジを楽しむ -
第3回
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家電レコーダーに負けないPC用地デジチューナーの録画機能 -
第2回
PC
視聴機能で比較する地デジチューナー製品 -
PC
五輪開催! PCでデジタル放送をキャプチャーする - この連載の一覧へ