ゆりかごから墓場までとはこのことだ!
リサイクル工場で懐かしのパソコン達と出会う
富士通アイソテックの敷地内には、リサイクル工場「富士通東日本リサイクルセンター」も存在している。運営は子会社のエフアイティフロンティアだ。
この工場の特徴は、情報機器をすべて分解して資源にリサイクルする点、コンピュータのデータは確実に破壊処理する点にあろう。
取り扱うのは、PCやPCサーバー、プリンターなど。つまり、この工場で作られたPCやサーバーが最後の時を迎えるにあたり、鮭のごとく生まれ故郷に帰ってくるというわけだ。そして、長年お父さんのパソコンとして愛用されてきたパソコンも、企業の業務を担ってきた無骨なサーバーも、等しくデータを無にされ、プラスチック原料や製鉄所の高炉原料、金属原料、貴金属、ガラス原料として旅立っていく。
分解はすべて手作業で行なわれているが、特にアピールされたのがハードディスクの破壊工程だ。データ破壊の方法は、顧客の要望により異なるが、「穴空け破壊方式」、「磁気破壊方式」、「切断破壊方式」の3つに分けられる。ハードディスクはすべて破壊処理し、その後もアルミ精錬工場に持込み熔解してアルミ素材に再資源化するそうだ。
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今回の工場見学では、組み立てライン、インフラ工場、リサイクル工場と、3つの工場を巡った。この3つに共通して言えることは、効率化と丁寧さの共存という点だ。1台のサーバーが出来上がる時間を1秒でも縮め、作業面積もできるだけ小さくしようという努力と平行して、リサイクル工場では手作業を中心としたクオリティ重視の工程が営まれている。効率とクオリティの両面を追い求めてこそ、冒頭で紹介した“「Made in Japan」ものづくりへのこだわり”という標語を掲げる気概が生まれるのであろう。
初出時、PRIMERGYの製品名表記に誤りがありました。お詫びして、訂正させていただきます。また、サーバーが組み上がる時間が、現在は1台3分となっておりましたので、併せて修正をさせていただきます。