ファイルサーバを構築する際、従来のように汎用OSのファイル共有機能を使うのではなく、NAS(Network Attached Storage)を利用して構築するケースが増えている。構築や運用管理の手間を大幅に削減でき、またコストダウンにつながるからだ。
用途をファイルサーバに限定することで低価格化を実現
汎用OSのファイル共有機能でファイルサーバを構築する場合、頭を悩ませるのがOSの選択である。確かにLinuxなどオープンソースのOSを利用すれば、ハードウェア費用だけで構築することも不可能ではない。ただ、それには当然そのOSに対する知識や経験が求められることになり、特に専任のIT管理者がいない企業で導入/運用するのは難しい。
コストを抑えるために、クライアントOSを使ってファイルサーバを構築するケースもよく見られる。ただ、たとえばWindows Vistaの場合、Home Basicであればファイル共有の同時接続数は5、Home Premium以上でも10に制限されている。つまり大人数で使うには向いていないわけだ。
だからといって商用のサーバ用OSを使うとなると、コストが跳ね上がってしまう。たとえばWindows Serverを使った場合、OS本体の価格に加え、クライアントPCからそのサーバに接続するための「CAL(Client Access License)」が必要となる。すでにCALがあればよいが、ファイルサーバの構築と同時に入手となると、相応のコストを覚悟しなければならない。
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| 多数のHDDを内蔵できる低価格サーバ。ハードウェアは安価であっても、Windows Serverを入れればライセンス代が必要になるし、無償で利用できるLinuxを選んでもインストールや管理の手間が必要となる | 9月1日にボリュームライセンス版の出荷が始まったWindows Server 2008 R2。サーバ仮想化技術の標準搭載など多機能なサーバOSだが、単なるファイルサーバに使うにはスペックオーバーといえる |
一方のNASはファイルサーバ専用のアプライアンスであり、ハードウェアやOSがセットになった形で提供されている。つまり、改めてOSなどを導入する必要はないわけだ。設定に関してもWebブラウザや専用アプリケーションを利用する製品がほとんどで、コマンドラインで操作するといった必要はない。さらに設定項目はファイルサーバを利用する上で必要なものに限定されており、これが導入のしやすさや運用管理の手間の軽減につながっているわけだ。
(次ページ、NAS選びのポイント)
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