HDビデオとして保存できるのはBDのみ
綺麗な状態で残したいならBDを選べ
最後のページでは、録画した番組の変換や出力、編集について見ていこう。
録画した番組を圧縮してコンパクトにする変換機能は、Qosmio G50/98JとBIBLO NW/D90Dの2製品が搭載している。このうちBIBLO NW/D90Dはハイビジョン番組をSDビデオとして記録するSD変換のみ。ハイビジョン番組をそのままの解像度で他形式に変換できるのは、Qosmio G50/98Jだけだ。
光学ディスクに対する番組保存では、VGN-AW52JGBとBIBLO NW/D90Dの2製品がBD-R/REメディアを用いたBD作成に対応する。Qosmio G50/98JではSDビデオに変換してのDVD-VR作成に限られる。
H.264の映像をDVDに記録できる製品も存在するが、今回の3製品では、ハイビジョン番組をそのままの解像度で残したければ選択肢はBDしかない。BDを持たないQosmio G50/98Jにとっては痛いところだ。
不要なシーンをカットできる編集対応製品も
それでは最後に、録画番組の編集について触れるとしよう。編集機能はデジタルビデオレコーダーと比較してパソコンが遅れている部分で、機能が搭載されるようになったのはわりと最近のこと。今回取り上げた製品の中ではVGN-AW52JGBのみが対応する。
VGN-AW52JGBが搭載する編集機能はチャプターの編集で、番組に対してチャプターを手動で設定していける。作成したチャプターは「お気に入り区間」かどうかを指定でき、その区間情報は再生時やBD出力時に参照できる。
これにより、お気に入り区間に指定したシーンだけを連続再生することで、不要なシーンはあたかもカット編集したように再生できる。さらにBD出力では、番組をBDにコピーしたうえでお気に入り区間をプレイリストとして出力できるため、そのリストを選択すればお気に入り区間のみを再生できる。
チャプターとお気に入り区間を指定できるだけなので自由度は低いものの、不要なシーンを再生しないだけなら、この機能で十分対応できる。CMカットやオリジナルのダイジェスト版を作りたい人などには嬉しい機能といえよう。
テレビ機能の使いやすさに優れるVGN-AW52JGB
テレビ関連機能の対応状況は今まで見てきたとおり、製品によって大きく異なる。購入を検討する人が、それぞれの希望にあった機能をより多く搭載する製品を選ぶことが、なによりも重要である。
そのうえでベストバイを選ぶとすると、今回取り上げた3製品の中ではソニーのVGN-AW52JGBをベストバイとしたい。理由はサイドバーモードをはじめ、管理画面の項目を用いた絞り込みや再生時のカタログビューといった数々の機能により、気持ちよく操作できるためだ。パソコンもテレビも日常的に使うものだけに、扱いやすさを特に重視した。
次点としてはQosmio G50/98Jを挙げる。ダブルチューナーに長時間モードの搭載、顔deナビと素晴らしい機能が揃ってはいるが、やはり光ディスクへの保存がDVD-VRのみとなってしまう点が大きく響いた。
一方BIBLO NW/D90Dは2製品と比較すると厳しい部分が多かったが、ほかの2製品が実売30万円弱であるのに対し、BIBLO NW/D90Dでは24万円前後と価格の面で大きな開きがある。基本的なテレビ関連の機能をひととおり押さえたうえで、BS/CS対応やBD出力対応など、バランスはよい製品であると言えよう。
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