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dynabook Qosmio G30/697HS

dynabook Qosmio G30/697HS

2006年06月16日 10時10分更新

文● 伊藤 裕也

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パソコンユーザーにもAV機器ユーザーにも
うれしい操作系“Qosmio AV Center”

Qosmio AV Centerのメニュー画面
Qosmio AV Centerのメニュー画面。TVの視聴やEPGの閲覧、録画した番組の再生などといった項目が表示される。

 G30/697HSのTV視聴/録画機能はQosmio AV Centerで行なう。ユーザーインターフェースは、リモコンから操作することを前提とするフルスクリーンモードの“リモコンモード”と、マウスからコントロールする“マウスモード”の2モードを用意。マウスモードではフルスクリーンとウィンドウ表示から好みの状態を選択可能で、ウィンドウ表示モード選択時にはいわゆる“ながら見”が可能だ。

Qosmio AV Centerのマウスモード “ながら見”モード
Qosmio AV Centerのマウスモード。このモードではスクリーンやEPGを1つのウィンドウにレイアウトし、さまざまな情報に即座にアクセスできるようになっている。スクリーンの全画面表示も可能。なお、このモードは標準でウィンドウを最大化するが、一般的なアプリケーションと同じように、ウィンドウ表示にも切り替えられる。マウスモードのひとつである“ながら見”モード。左の画面とは異なり、このモードではスクリーンとコントロールパネルのみで構成される。スクリーンは常に最前面に表示され、サイズはユーザーが任意に変更可能だ。

 地デジの大きな魅力のひとつであるEPGについては、RDシリーズでおなじみの“番組ナビ”を採用。番組ナビでは“全チャンネルのリスト表示”“特定のチャンネルのみの表示”の2パターンを用意するほか、ジャンルやフリーワードによる番組検索もサポートしている。

“番組ナビ”(リモコンモード)1 “番組ナビ”(リモコンモード)2
“番組ナビ”(画面はリモコンモード)。番組ナビでは全チャンネルを同時に表示するモードのほか、指定したチャンネルの内容を一括表示するモードも備えている。

 視聴に関しては、タイムシフト機能がアナログ放送のみのサポートであり地デジでは非対応となっている点が残念ではあるが、地デジとアナログTV放送の切り替えやリモコンモードにおけるスクリーンと番組ナビの切り替えといったよく行なう操作がリモコンでもマウスからでも素早くカンタンに実行できるよう工夫されている。AV家電そのままの感覚で扱えるのは、初心者だけでなくパソコンの操作に慣れた人にもうれしい配慮だ。

番組ナビの検索機能1 番組ナビの検索機能2
番組ナビでは検索機能を搭載しており、番組のタイトルやキーワード、ジャンルなどの情報を基に番組の絞込みを行なえる。画面はジャンル検索で、アニメ/特撮やスポーツ、ドラマといった項目から好みのものを選択するだけでその項目に合致するタイトルを抽出可能だ。

 番組の録画予約は、手動によるタイマー録画、EPG、メールによるリモート予約の3パターンが可能。EPGによる録画予約は希望する番組を選択して登録ボタンを押すだけの2アクション。一方メールによるリモート予約では、あらかじめメール受信サーバーを指定する必要があるものの、準備さえ済ませておけば携帯電話機/PHSやパソコン、携帯端末などから録画開始時間とチャンネルなどを記したメールを送信するだけで外出先からでも予約が可能だ。アナログ放送だけでなく地デジの番組もケータイからリモート録画予約できるテレパソはほかにないだけに、これは大きなアドバンテージといえよう。

番組ナビからの録画予約 録画予約の画面
番組ナビからの録画予約は簡単な手続きで行なえる。番組ナビに表示された希望するTV番組を選択すると画面のようなウィンドウが表示されるので、情報を確認したら登録ボタンを押すだけ。これで録画予約は完了だ。録画予約を入れた場合、その予定は“録るナビ”に登録される。ここでは録画予約の確認とともに、予約の削除や変更といった管理も行なえる。画面の赤い帯で表示されているのは、現在録画中の番組。
“見るナビ”の画面
録画した番組の管理を担当するユーザーインターフェース“見るナビ”。サムネイルつきのリストで大変わかりやすい。

 録画した番組は“見るナビ”で視聴する。番組再生は地デジやアナログ放送の録画中も実行可能だ。他社のテレパソ(一部モデル)のようにデジタル放送の録画中はその番組しか視聴できないというような状況に陥ることはない。一方ムーブ機能については、評価時点(5月下旬時点)では標準で提供されておらず、後日ユーザーにアップデートファイルを配布することで対応となる(編集部注:5月末現在ではインターネット経由で入手可能となっている)。なお、このムーブは映像をHD映像で録画した番組であってもSD映像にダウンコンバートしてCPRM対応DVD-RAMメディアに移動するという一般的なもの。最初に述べたようにHD DVD-ROMドライブはHD DVDディスクに対して読み取り専用なので、将来的にHD DVD対応レコーディングソフトや記録型HD DVDメディアが登場してもHDコンテンツをそのまま記録することはできない。


 価格はオープンプライスで、店頭での実売は39万円台後半。ノートパソコンとして考えた場合にはやや高価に感じる価格ではあるが、RDシリーズのユーザーインターフェースを継承する快適なTVの視聴・録画機能にフルHD表示の液晶ディスプレー、さらにはHD DVD-ROMドライブの内蔵など、価格に見合う充実した構成となっている。パーソナルな空間で充実したAVライフを満喫したい――そう考えている人にこそお勧めしたいモデルだ。


dynabook Qosmio G30/697HSの主なスペック
製品名 dynabook Qosmio G30/697HS
CPU Intel Core Duo T2500-2.00GHz
メモリー(最大) DDR2 SDRAM 1GB(2GB)
チップセット Intel 945PM Express
液晶パネル 17インチワイド高色純度・高輝度Clear SuperView液晶
画面解像度 1920×1200ドット
グラフィックス GeForce Go 7600(128MB)
HDD 約240GB(120GB×2)
光ドライブ HD DVD-ROMドライブ(DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ機能も保有)
カードスロット ExpressCard/54(同/34対応)×1、PCカード TypeII×1、ブリッジメディアスロット(SDメモリーカード/MMC/メモリースティック/同 PRO/xDピクチャーカード対応)
通信機能 IEEE 802.11a/b/g準拠無線LAN、10/100/1000BASE-T、56kbpsファクスモデム
インターフェース USB 2.0×4、IEEE 1394×1、HDMI出力×1、ビデオ入力(S-Video×1/コンポジット×1)、ビデオ出力(S-Video×1)、アナログRGB出力、オーディオ入出力(光デジタル出力含む)など
バッテリー駆動 約1.7時間
サイズ(W×D×H) 約406×295×53.5(最薄部45.5)mm
重量 約4.8kg
OS Windows XP Home Edition SP2
アプリケーション Microsoft Office Personal Edition 2003 SP2、Microsoft Office OneNote 2003 SP2など


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