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MZ-RH1

MZ-RH1

2006年04月27日 18時28分更新

文● 編集部 小林久

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MDからの転送は非常にシンプル

 MZ-RH1には、Windows XPに対応したライブラリーソフトの「SonicStage 3.4」が付属する。SonicStage 3.4はソニーのサイトからフリー版が入手できるが、フリー版ではMDのデータをパソコンにコピーできない。

 MDの音楽データをパソコンにコピーする手順は非常に簡単だ。MZ-RH1をパソコンに接続して、SonicStageを起動。「音楽を転送する」のタブを選択する。右側のペインにMDの内容が表示されるので、パソコンにコピーしたい曲を選び、左向きの矢印(←)を押す。これで終了だ。試しに、アルバム1枚ぶんの曲データ(19曲、約66分)を転送したところ、約11分でコピーが完了した。ちなみに、同じファイルをMDに書き戻した際の時間は約2分15秒だった(もちろん曲名情報入りのMDになる)。

転送画面 WAV変換
右側のリストがMDの内容、左側がパソコン内のライブラリー。転送したい曲を選択し、移したい方向の矢印を押せばいい。MDから取り込んだ音声をWAVE形式に変換することで、別のソフトで編集したり、他のソフトで開くことも可能になる。

 MDのSPモードはATRACの292kbpsで記録されている。LP2モードはATRAC3の132kbps、LP4モードはATRAC3の66kbpsである。SonicStageは、ATRACの再生に対応していないため、SPのデータを取り込む際には、256kbpsのATRAC3plus形式か、WAVE形式を選択する必要がある。LP2とLP4の場合は、そのままの形式でコピーできるようだ。パソコンにコピーしたデータは、パソコンで再生するのはもちろん、CD-Rに音楽CDとして焼いたり、“ウォークマンA”シリーズなどのDAP(Digital Audio Player)に転送することもできる。

テープからアナログで音楽を取り込んでいるところ。波形データを見るため、アナログソースにタグ情報をつけられる。“該当する楽曲”が複数ある場合には、画像のように、ユーザーが正しい候補を選択できる。

 上述のように1枚のディスクの転送には10分程度かかるので、MDの枚数が多い場合にはそれなりに時間がかかるが、コピー中に同じパソコンで別の作業が行なえる。インターネットを見たりしながら、気長にライブラリーを充実させていけばいいだろう。SonicStageで音楽を再生することも可能だが、転送中には別のタブ(音楽を取り込む、マイライブラリ)に飛ぶことができなくなる。左側にライブラリーのリストが表示されているので、選曲は行なえるが、表示されているタイトルと再生される曲が対応しない場合があった。どうやら、転送が完全に終了し、マイライブラリに切り替えるまで、リストの表示が更新されないのが原因のようだ。このとき裏では、MDから転送された楽曲がライブラリーにどんどん追加されているため、リストの曲名と実際に再生される曲が食い違ってしまう。この点は注意して使用したい。

カット編集を行なう際には、編集から分割(ディバイド)を選択。上のバーで分割したい大まかな場所を指定したあと、下のバーでさらに細かく調整する。

 MDからコピーしたデータには、楽曲情報が自動的に追加される。MDの中には過去に自分で編集したコンピレーション(ベスト盤)や、レコードやテープからアナログで取り込んだものも含まれているかもしれない。楽曲の判定はデータの波形も参考にしているので、こういったソースでも曲情報を取得できる。楽曲情報のデータベースはGracenoteのサービスを参照しているようだが、曲情報が完全に読み込み終わるまで20~30秒の時間がかかる。

 過去にレコードやテープからアナログで取り込んだ音楽データをいくつか試してみたが、かなり高い確率で楽曲情報を取得できて、なかなか便利である。ただし、アナログ録音した際にテープのヒスノイズが大きめに入ってしまったり、曲の頭に余分な音や空白が入ってしまうと、うまく波形が一致せず、正確な結果が得られなくなるようだ。その場合はデータの編集が必要だ。不要な部分をカットするだけなら、SonicStageの“編集”メニューにある“分割(ディバイド)”である程度対応できる。それより複雑な処理を行ないたい場合は、WAVE編集ソフトやマスタリングソフトが必要になるが、VAIOのユーザーならプリインストールされているマスタリングソフト「SonicStage Mastering Studio」が手軽で高機能だ。

MD SIMPLE BURNER ストレージ
MD SIMPLE BURNER。CDからのリッピングとHi-MDやMDディスクへの転送をワンタッチで行なえるソフトHi-MDディスクであれば、プレーヤーに入れ、USBケーブルにつなぐだけで、外部ストレージとして認識される

 なお、MZ-RH1にはSonicStageのほかに、CDのリッピングからHi-MD/MDへの転送をワンタッチで行なえる「MD SIMPLE BURNER」と、MZ-RH1で録音した音楽をMacintoshに転送できる「Hi-MD Music Transfer for Mac ver.1.0」というソフトも付属する(※2)。

※2 Hi-MDモードで録音したコンテンツのみ転送が可能

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