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一眼レフデジタルカメラ 2006年春の陣

一眼レフデジタルカメラ 2006年春の陣

2006年03月24日 02時24分更新

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最新デジタル一眼レフカメラカタログ

 現在市場で販売されているレンズ交換式一眼レフデジタルカメラは、大きく分けて10万円以下でボディーを購入できるエントリー向け。それよりも若干上の価格帯(10万円台後半から20万円台前半)でハイアマチュアや一部プロも利用している中級者向け。報道写真などに必要な連写性などプロ用の機能を大きく強化している、プロフェッショナル機という3系統に大きく分けられる。使えるレンズなどは基本的にメーカー内では共通であり、例えば入門者向けのカメラでプロの仕事ができない、というわけではないが、画質やカメラ自体の性能は価格なりの差が出てくるので、予算や用途に合わせた選択を行ないたい。

 ここではエントリー機と中級機を中心に、ASCII24関連記事を集めてみた。

個性と価格で勝負するエントリー一眼レフカメラ

 ここ数年特に充実してきているのが、エントリー向けのカテゴリーだ。先鞭を付けたのは、キヤノンが2003年8月に発表した『EOS Kiss Digital』だが、現在ではその後継となる『EOS Kiss Digital N』(2005年2月発表)を初めとして、各社が個性的な製品を投入している。

α DIGITAL Sweet
α DIGITAL Sweet。コニカミノルタの撤退後、値段が急落しているが、低価格に光学式手ぶれ補正を利用できる魅力あふれる機種である点は変わりない
エントリークラスの主要モデル
製品名メーカー名実売価格(ボディーのみ)
EOS Kiss Digital Nキヤノン8万9800円
D50ニコン6万9800円
D70sニコン9万9800円
ist DL2ペンタックス5万9800円
ist DS2ペンタックス8万9800円
E-500オリンパス8万9800円
α Sweet DIGITALコニカミノルタ6万9800円

 それぞれのモデルの特徴は下の関連記事を参照していただきたい。撮像素子としては、600~800万画素クラスで、APS-Cサイズ(サイズはメーカーごとに若干異なる)のCCDまたはCMOSが使われている。オリンパスは、フォーサーズシステムを採用しているため、他社に比べて撮像素子の面積は小さくなる。35mmフィルム用に開発されたレンズを利用した場合、APS-Cサイズに関しては焦点距離が1.5~1.6倍、フォーサーズの場合2倍程度望遠寄りになる。

 コンパクトデジタルカメラからステップアップする層を狙ってか、シーンプログラム撮影モードの搭載など、35mmフィルムカメラよりはコンパクトデジタルカメラに近い操作性になっているのも特徴だろう。ズームレンズと合わせたレンズキットがプラス1~2万円で用意されており、最初の一眼レフというユーザーはこれを購入するといい。

 市場ではキヤノンとニコンの2社がシェアを2分している。両社の製品はオーソドックスな機能と安定した画質、それに加えて銀塩時代のレンズ資産を継承できるといった部分が人気の理由になっているようだが、本体にレンズシフト方式の手ぶれ補正機構を備えた『αSweet DIGITAL』や、超音波振動で撮像素子に付着したホコリを落とせる『E-500』、サイズと価格では他社を一歩リードし、乾電池駆動もできるペンタックスの2機種など、それぞれに個性がある。記事をじっくりと読んで、購入の参考にしてほしい。

中級機は最新か、ロングセラー機かが悩みどころ

 一方、中級機クラスに入るのは下記の製品群。進化の速度の速いデジタルカメラでは、最新モデルほど画質/性能の高さを期待できるが、このクラスには、発表時に比べて価格が大きく下落しているものも存在する。1クラス上の性能を安価に購入できるわけであり、そういった製品を狙う方向性も面白い。

E-330
E-330。一眼レフカメラの拡張性と画質、コンパクトデジタルカメラの操作性の2つを融合した意欲作である
中級機クラスの主要モデル(★つきは2004年以前に発表された機種)
製品名メーカー名実売価格(ボディーのみ)
E-330オリンパス11万9800円
D200ニコン19万8000円
EOS 30Dキヤノン15万8000円
α-7 DIGITAL★コニカミノルタ9万9800円
E-1★オリンパス14万7000円

 撮像素子は800~1000万画素クラスとなり、連写性能や光学式ファインダーの明るさと広さなど、エントリーモデルよりワンランク上の操作感が得られる。これらで注目したいのが、オリンパスのE-330である。この機種では、常時液晶ディスプレーで正確なフレーミングやフォーカシングが可能な“ライブビュー機能”を搭載。液晶ディスプレー部の角度を変えることで、自由なアングルでの撮影を可能にする“マルチアングル液晶モニター”を備えるなど、一眼レフ機と上級コンパクト機のハイブリッド的な要素を多分に含んでいる。「ファインダーをのぞいたとおりの写真が取れる」というのは一眼レフの特徴であると同時に弱点(ファインダーをのぞかないと撮れない)のであるのだが、そういった弱点をデジタル技術で克服しようとする意欲作である。

 ニコンのD200は1000万画素クラスの撮像素子を装備し、昨年12月に発売。キヤノンのEOS 30Dはまもなく発売されるEOS 20Dの後継機種。ともに両社の最新機種のひとつである。一方、コニカミノルタのα-7 DIGITALは2004年11月の出荷、オリンパスのE-1は2003年10月の出荷となっており、ロングセラー機だ。ともに20万円前後の価格で登場したが、現在はより安価な値付けとなっている。

 さらに、“フォト イメージング エキスポ 2006”の初日には、松下電器産業からフォーサーズ対応のデジタル一眼レフカメラ『DMC-L1』が報道陣向けに公開された。詳細はこちらのニュース記事を参照いただきたい。



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