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EMC、次世代“IT環境管理”をテーマとしたプレス・ラウンドテーブルを開催――米本社CTOのジェフリー・ニック氏が出席

2005年02月15日 22時30分更新

文● 編集部 内田泰仁

EMCジャパン(株)は14日、米EMC社の上席副社長兼最高技術責任者のジェフリー・ニック(Jeffrey M.Nick)氏とプレス関係者によるラウンドテーブルを開催し、次世代IT環境の実現に向けた、主に“環境管理”をテーマとした説明や質疑応答が行なわれた。

米EMC社の上席副社長兼最高技術責任者、ジェフリー・ニック氏

ニック氏は、同社が製品戦略の核として掲げる“情報ライフサイクル管理(ILM、Information Lifecycle Management)”を実現するためのプラットフォーム、ソフトウェア、サービス、技術戦略などの分野の指導を担当。EMC以前には米IBM社に在籍し、IBMの技術者としては最高の名誉役職とされている“IBMフェロー”を勤めていた。

同氏はプレゼンテーションの冒頭、現在のIT環境の管理を、「“サイロ”状の縦割り状態」と表現。ベンダーごとに管理の方針の方向性が異なることから管理に分断が生じて環境把握が複雑化し、ユーザーや管理者は、異なる考え方、異なる手法の管理ツールを苦労しながら何とか組み合わせ運用しているとした。

このような状況を解決した“次世代のIT環境”中で用いられるであろうテクノロジーとして、ニック氏は次の4点を挙げている。

(1)仮想化
物理的なリソースを論理的に捉えるテクノロジー
(2)グリッド・コンピューティング
元々は科学計算向けに利用されていたが、現在では金融を手始めにビジネス各分野で応用されつつある
(3)ユーティリティー・コンピューティング
ITを“サービス”と捉えて展開する手法。必要なときに必要なだけリソースを利用できる
(4)ウェブサービス
標準化が進展し、XMLを言語としてさまざまな機能が用意されつつある

“次世代のIT環境”実現に用いられる4つのテクノロジー

同氏は、(2)と(3)には“リソースを動的に割り当てられる”という共通点があり、展開方法しだいでは社内リソースだけでなく、サービス・プロバイダーなどの外部リソースも使用することが可能になるとしている。また、(4)については、標準化の進展を高く評価しつつも、その技術的な進化の状況を「(ウェブサービスで用いられている)XMLは現段階ではアルファベットにすぎず、(言語としての)ボキャブラリーにはまだ欠ける」と表現し、リソースの管理や運用といった面でまだまだ機能的な不足が見られ、この点が今後の課題だと述べた。

ITインフラとビジネスをいかにつないでいくか、が同社の今後のテーマのひとつだというが、今回はこの図の“管理”に関する部分が大きく取り上げられた

次にITの管理にテーマを絞った話では、管理法の方向性として、リソースの管理に重点を置いた仮想化によるインフラ管理と、同社のILMに代表される情報重視型の管理の2つがあるとした。

上の図を「別の視点で表現」(ニック氏)した図。ニック氏は、ひとつの環境に対して、一貫したモデルに基づいた、目的に応じた最適な管理の“視点”を用意していくことが重要だと述べている

しかし、何を重視するかという方向性が異なっていることから、両者の管理にはそれぞれ別個の手法が取られるが、次世代IT環境の管理を実現するにはこれでは要素が不足しており、今後は“メタストラクチャー”という考え方を取り入れた、2つの手法を結び付けていくことが重要だとした。メタストラクチャーとは、データに関する属性であるメタデータと、種類や状況に応じた管理の方法/切り口とに合致するような形でリソースや情報の“モデリング”を行なったもので形成されるもので、“一貫したモデル”に基づいた多様な管理手法を提供していくための手段だとしている。

IT環境の管理では、“性能管理”“可用性管理”“変更管理”などというように、さまざまな切り口、視点からの管理手法が取られているが、実際のところは、手法は異なっても管理する環境は同じものであり、単に“視点”が異なっているに過ぎないとしている。にもかかわらず、IT環境の“サイロ化”が進んでしまったのは、機種や環境を超えた“一貫した管理アプローチのモデル”が存在していなかったことにあると指摘している。同氏はこの状況の改善に向けて、一貫性のあるモデルや環境を構築するとともに、その環境を管理するは、機能に応じた最適な“視点”を提供するのがよいとしている。

ニック氏は、複雑化が進んでしまっているIT環境を人間に喩え、「人間という生き物は、全体を見れば非常に複雑怪奇な生き物だが、構造を突き詰めていけば、原子や分子、さまざまな器官の組み合わせに分解でき、構造自体は単純なものとも見ることもできる。IT環境というのも同様に複雑怪奇なものではあるが、人間の構造と同じで、構造をきれいに分析し、知的なポリシーをもって再構築していくことができるはずだ」と述べた。

ニック氏は、すでに同社が持っている仮想化やストレージ、ILMの技術を活用しつつ、今後はIT環境のモデリングとメタデータを活かしたIT環境の情報記述といった技術を発展させ、企業の次世代IT環境整備に貢献していきたいと述べた。

具体的な同社の取り組みとしては、同社の持つ技術(ストレージや情報の管理)の強化と、積極的な標準化活動(ストレージ管理やウェブサービス)の2つを重要点として挙げている。また、前述したIT環境のモデリングという点では、米SMARTS社の買収によってその技術を獲得し、問題特定やパフォーマンスの最適化、環境の分析などといった機能強化/実装が進むとしている。

さらに、数ヶ月~1年のうちにの戦略的なテーマとしては、これらの製品や技術の相乗効果によりILMの価値を提案していくとしている。ニック氏によると、同社はすでにILMを具体化し、次世代IT環境を実現するための基本的な技術は持っているといい、今後はIT環境をモデリングしていく技術の取り込みを進めると同時に、IT業界との連携した作業(=標準化)も進展させていくとしている。

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