単体でもNCQは利用可能
AHCIは不明な部分も多い
サウスブリッジにICH6R/ICH6RWを搭載したマザーボードでは、シリアルATAインターフェイスのモードを「StandardIDE(またはCompatible Modeなど)」「AHCI」「RAID」3種類から選べるようになっている。後者2つではともにネイティブモードとしてAHCIフィーチャーが有効になり、ドライバであるIAARもこのどちらかのモードになっていなければインストールできない。単体なら「AHCI」、RAIDまたは今後RAIDを利用する可能性があるなら「RAID」を選ぶ。
RAIDを組まなくてもAHCIフィーチャーは利用できるわけだが、Standard IDEモードにした状態でシステムドライブとしてインストールしてしまうと、後からネイティブモードに変えようとしても(AHCIドライバが前もって組み込めないため)ブートできず、かなりやっかいなことになる。
ちなみに、Standard IDEはICH5/ICH5Rと同様にシリアルATA 1.0aとして動作するモードで、Windows XPのインストーラからも認識される。AHCI、RAIDの場合はCDブート直後にF6キーを押してフロッピーからIAARのドライバを組み込んでやる必要がある。
IAAR4.1ではドライブの情報が表示されるが、AHCIに関する情報としてはネイティブコマンドキューイングのサポートの有無くらいで、他のAHCIフィーチャーが実際有効かどうかはいっさい確認できない。ASUSTeK製マザーボード「P5AD2 Deluxe」のBIOSでは、AHCIモードにするとStagger Spin Upなどの有効/無効を設定できるが、今回はSeagateのBarracuda 7200.7(ST3160827AS)とMaxtorのMaxLineIII(エンジニアリングサンプル)で試してみたところ、これらを有効にした場合にはうまく動作しなかった。
現状ではマザーボードのマニュアルも、IAAR4.1のドキュメントもあまりに説明が不足している印象だが、とにかくNCQ対応HDDを使用し、かつマザーボードのBIOSでシリアルATAインターフェイスをAHCI、あるいはRAIDモードにしてIAAR4.1をインストールすればNCQが有効になるということだけは確かなようだ。