総評&撮影サンプル
撮影サンプル1 AF位置が自動でいい位置にこないような場合でもマニュアルで指定できるため、構図に凝りたい場合に非常に重宝する。また、AE精度も良好で、ほとんどの場合は“プログラムオート露出補正なし”で不満のない画像が得られる。元画像は1920×2560ドット。 |
2/3インチ500万画素CCDを搭載する機種としてはニコン「COOLPIX 5000」「COOLPIX 5700」、ミノルタ「DiMAGE 7i」、オリンパス光学工業「CAMEDIA E-20」がある。比較的ストレートな(彩度強調やノイズ除去/輪郭強調を控えた)絵作りをしているこれらの機種に比べ、F717はすっきりとした発色と解像感、ノイズ低減処理などローエンドからハイエンドまで共通するCyber-shotシリーズらしい絵作りをしているため、万人受けする絵作りではあるものの、銀塩カメラ的な絵を意識するハイアマチュアには好みが分かれるところがあるだろう。
撮影サンプル2 マクロの最短距離は広角側2cm/望遠側90cmまでとズーム率によって撮影距離が大きく変わるが、マクロモードのまま遠距離にも合焦するため接近距離でもフォーカス合わせは容易だ。元画像は2560×1920ドット。 |
撮影サンプル3 6~10倍ズーム搭載のデジタルカメラが多くなり、光学5倍ズームで最大190mm相当という本機はF505登場時ほどのインパクトはないものの、手ぶれをあまり心配することなく最大望遠を利用でき、光学3倍/100mm程度では物足りない人にはちょうどいい望遠域だ。元画像は2560×1920ドット。 |
価格はオープンプライスで、予想実売価格は12万円前後。ホットシューに同期端子が付いたりコンバータレンズが追加されたものの、他のカメラメーカー製品と比べるとまだまだ拡張性の点では不満が残るほか、他社のハイエンド機がCF TypeIIに対応しmicrodriveが利用できることを考えれば、記録媒体がメモリースティック(最大128MB)のみであることも物足りなく感じる。しかし、ノイズが少なく鮮やかな発色とエッジの効いたシャープな画像、独特のL型ボディでカバンの中でも収まりがいいなど、軽快かつ実用性の高い500万画素機として魅力の高い1台だ。
撮影サンプル4 ダークフレームと減算合成するタイプのスローシャッターノイズリダクション(1/25秒以上で作動)を搭載しているため、夜景撮影でもノイズの少ない画像が得られる。シャッター速度は最大露光時間である30秒で絞り開放。肉眼ではほとんど分からない稜線のほか、星も流れて写る。元画像は2560×1920ドット。 |
撮影サンプル5 軽快に利用できるのが本機の魅力であり、風景写真などをじっくりと撮るというよりも気軽に持ち歩いて撮影するスナップ機として使いたい。元画像は2560×1920ドット。 |
Cyber-shot DSC-F717の主なスペック | |
製品名 | Cyber-shot DSC-F717 |
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撮像素子 | 2/3インチ有効500万(総520万)画素CCD |
レンズ | f=9.7~48.5mm(35mmフィルムカメラ換算38~190mm相当)、F2.0~2.4 |
記録媒体 | メモリースティック(32MB付属) |
記録画素数 | 2560×1920/2560×1712(3:2)/2048×1536/1280×960/640×480ドット |
液晶モニタ | 1.8インチTFT(12万画素) |
シャッター速度 | 30~1/1000秒 |
絞り | F2.0~8.0 |
インターフェイス | USB 2.0(Hi-Speed対応)、AV出力、ACC端子/外部フラッシュ同期端子 |
電源 | リチウムイオン充電池(インフォリチウムMタイプ) |
本体サイズ | 119.5(W)×151(D)×68.9(H)mm |
重量 | 約586g(本体のみ)/約696g(装備重量) |
競合製品レビュー
ニコン「COOLPIX 5000」レビュー | ミノルタ「DiMAGE 7i」レビュー | |
オリンパス光学工業「CAMEDIA E-20」レビュー | 富士写真フイルム「FinePix S602」レビュー |