Eden Platform用のアルミケース「e-FOX」の販売が始まった。これは以前から一部ショップで展示の行われていたもので、「Eden Platform用としてVIAの認証済み」というお墨付きの一品だ。段ボールのパッケージにはそれを示すシールが貼られている。
e-FOXは、ヘアライン加工されたアルミをベースとした、直方体のシンプルな外観が特徴。編集部実測値で289(W)×210(D)×85(H)mmという、これまでのPCケースにないサイズが印象的だ。クーラーマスターのアンプ風ケース「ATC-600」シリーズを3周りほど小型化したようなイメージで、一部北欧のAVメーカーが作りそうなアンプやプレーヤ然といったところか。小型アルミケースといえば台湾・中国製が当たり前のなか、国産という点もユニーク。
ケース前面。下部の思わせぶりな黒いフィルム部には電源とHDDのLEDが用意されているだけなのだが、それがアクセントになってどことなく高級感を感じさせてくれる |
Eden Platform用としてVIAの認証を取っているだけに、マザーボードは170mm×170mmサイズ、いわゆる“Mini-ITX”のみの対応だ。電源容量はパッケージによると145W、代理店によれば125Wで明確なところは不明だが、いずれにせよEden Platform用としては必要十分だろう。またバックパネル部がくり抜かれているので、170×170mmサイズのマザーボードであれば利用できる可能性はある。ここで気になるのはケース背面のレイアウトで、バックパネルとLow Profile専用のブラケット部はアルミがかなり細くなっており、容易にたわんでしまうのは要注意。“ガワ”の取り外しだけで曲がったり、最悪の場合は折れてしまう危険性もあり、この点は残念だ。
ケース背面。ぽっかりと空いたバックパネル用スペースとあわせて6cm角排気ファンも見える | ブラケット部周辺の細く、心許ないアルミ部分。カードを差せばいくらかは強度を増せるかもしれないが |
ドライブベイは3.5インチ×1、スリムタイプ光学ドライブ用×1。5インチドライブが入らないのは惜しいが、その分内部はゆったりとしており、使いようによっては電源付近に用意される6cm角排熱ファンを止めてのファンレス化が狙えるかもしれない。まだまだ改善の余地は少なくないものの、Eden Platform用ケースとして異色の魅力を持った、今後の展開に注目したい製品と言えるだろう。価格は高速電脳と若松通商LAN/PLAZAで1万4800円。
FreetechからはPentium 4対応の小型キューブケースが
時を同じくして、FreetechからはPentium 4対応の小型キューブケース「S-Box S P4」が登場。外観は先に展示の始まっているマスタードシード扱いのベアボーンPC「BOX 4」が採用するケースそっくりで、おそらくCFI(Chyang Fun Industry)製の同一品と思われる。サイズは編集部実測値で190(W)×275(D)×172(H)mm(突起物含む)。ドライブベイは5インチ×1、シャドウ×1で、電源容量は180Wとなっている。
ケース内部。電源ユニットをケース上部へ持っていくことで、220×170mmサイズのPentium 4用マザーボード搭載を可能にしている |
ケース背面。排気ファンがケースの外へはみだしているのは、電源とケース内部の熱を同時に排気するためだという |
バックパネル部がくり抜かれているため、マザーボードを選ぶ点には注意が必要。またフリーテックジャパンでは、Freetech製マザーボード以外での動作保証は行っていないので、こちらも気にしておいた方がよさそうだ。価格は高速電脳で1万6800円、コムサテライト3号店で1万7980円。
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