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イーサーロード 日本語版

イーサーロード 日本語版

2002年03月27日 17時19分更新

文● culi

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イーサーロード 日本語版

イマジニア

8800円

久しぶりにファンタジー系の本格派ストラテジーゲームが登場した。独自の世界観で構築された「イーサーロード」だ。日本語版がイマジニアから3月1日に発売になったので早速プレイした人も少なくないだろうが、まだ購入を迷っている人のために、その魅力の一端を紹介していこう。

多彩なヒーローたちを率いて
他の種族を打倒せよ!

 「イーサーロード」とカタカナで書いたタイトルではピンと来ないかもしれないが、原題のつづり「EtherLords」を見て、「Ethernet(イーサネット)と同じ『Ether』かな?」と思ったあなた、その印象は正しい。実のところ、Ethernetとイーサーロードの「Ether」は、日本では「エーテル」と読むほうが一般的だ(英語読みが「イーサー」)。エーテルは、19世紀まで実在が信じられていた「光を伝える仮想の媒体」として知られているが、元々は古代ギリシアの概念で、そこから転じてファンタジーでも、世界を構成する基本的な要素のひとつとして定義されることが多い。

 イーサーロードもその例に漏れず、エーテル(イーサー)が、世界の力の源としてゲームシステムの中心に据えられている。プレイヤーは、この世界に生きる4つの種族「カオット」「キネット」「ヴィタル」「シンセット」をそれぞれ統べる「エーテルの王」(=イーサーロード)となる。自分の選んだ種族の「ヒーロー」(=ユニット)を指揮して、世界のどこかにある「時の神殿」を探し出し、至高の白きエーテルを支配する「白き王」になるのが最終目的とされている。

 ヒーローは種族ごとに4種類いて、それぞれユニークな特殊能力を持ち、またレベルアップに応じて「スキル」を習得できる。ヒーローは最初にランダムで登場するので、指揮下のヒーローの特性を理解し、能力を引き出すようにレベルアップしていこう。

 イーサーロードでは、近年主流のリアルタイム制(RTS)ではなく、昔ながらのターン制を採用している。最近RTSばかりしていた人は感覚の違いに若干とまどうかもしれないが、時間進行を気にしなくていい分、自分のターンにゆっくり考えてから決断、行動ができる。

図1 シングルミッション選択。このゲーム、「全画面表示ではない」設定も可能なのだが、なぜか一般的なウィンドウ表示ではなく、画面左上にゲーム画面が固定される不思議な表示方式になる。なお、以下はすべて製品版の画面。Etherlords (c) 2001, 2002 Nival Interactive. All rights reserved. Etherlords is a trademark of Nival Interactive.Published by Fishtank Interactive. Fishtank is a trademark of Ravensburger Interactive Media GmbH.
 ゲームには、10本の単発シナリオ「シングルミッション」と、2系統の「キャンペーン」が用意されている(図1)。ゲームプレイ中は、「戦略モード」と「戦術モード」(戦闘)の2つのモードに分かれ、それぞれ「領土マップ」と「戦闘画面」上で行動する。領土マップ上には、プレイヤーの本拠である城のほか、エーテルの泉、鉱山、スペルや“ルーン”(後述)の販売施設、敵のヒーロー、モンスターなどが散在している(図2)。泉や鉱山などの施設は、その場所までヒーローを移動させれば占拠でき、生産力を向上させられる。だから、指揮下のヒーローたちを単純に戦わせるだけではなく、これらの資源や施設の確保にも努めなければならない。領土マップ上で敵やモンスターと接触すると戦術モードに移行し、戦闘が終われば再び領土マップに戻る。



図2A 領土マップ(左)は、3Dをクオータービューで見ている。ヒーローを選んで移動先をクリックすることで各プレイヤーが移動を確定させた後、全移動を一斉に解決する。図2B キー操作でマップの回転やズームも可能(あまり使わないが――)。画面右は90度右回転させて最大ズームしたところ。

 戦術モードの画面は、FinalFantasyシリーズ(特にVIIやVIII)の戦闘シーンをイメージしてもらえると分かりやすい。3D CGキャラクターの仕上がりは及第点(厳しい!?)というところだが、戦闘中、自動的にアングルが変わったりズームしたりする見せ方(手法)は、リアルタイムとターン制の違いこそあるが、FFシリーズを良い手本にしている(かなり影響を受けている)ように感じる(図3)。

図3A 戦術モード画面。左が味方ヒーローで右が敵。フェイズ表示の左が手札のスペルだ。戦闘をすべてAIに任せて(プレイヤーは見ているだけで)自動処理することもできる。図3B このように戦闘中、カメラ位置が自動で切り替わる演出は、FFの戦闘を思い起こさせる。手動でカメラ位置を設定することもできる。

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