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イーサーロード 日本語版

イーサーロード 日本語版

2002年03月27日 17時19分更新

文● culi

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ゲームの中心であり華
戦術モードの「バトルシステム」

 登場する4つの種族は、それぞれの種族に対応した「混沌」「変化」「活力」「結合」の4種類のエーテル、および「白きエーテル」と密接に結びついており、その力を借りてヒーローたちの能力を上げ、ほかの種族と戦う――逆にいえば、エーテルの蓄積がないと何もできない。特にそれが顕著なのが戦術モード、つまり戦闘だ。

 敵味方のヒーローは自らが相手ヒーローを直接攻撃することはできず、「クリーチャー」と呼ばれる生物を召喚し、自分の代理として戦わせる。クリーチャーの召喚や強化、あるいは敵ヒーローやクリーチャーへの魔法攻撃は、自分の手札としてランダムに配られる「スペル」から選んで実行するが、このスペルごとに、実行するためのエーテル(白きエーテル)の消費量が決まっている(図4)。ヒーローには、ターンごとに一定値のエーテルが蓄積されていくが、手札のスペルを一度に使えるほどの大量のエーテルはなかなか溜められず、必然的にスペルをどんな順序で使うか、という選択が戦闘の勝敗を分ける鍵になる。

図4A 例えば、現在のエーテル「1」で実行可能なスペルは左端のスペル(ソーサリー)「エーテルドロップ」だけだが……。図4B このエーテルドロップを実行することでエーテルの量は「2」になるので、唾吐きフィンガスを召還できるようになった。

 また、いくつかの基本的なスペル(「キャントリップ」と呼ばれる)は、手札の中にあってエーテルさえ足りていれば任意に実行できるが、強力なスペルでは、そのスペルを発動させる触媒「ルーン」を事前に購入しておかなければ、手札にすら出てこなくなる(=実行できない)。ルーンは戦闘で(強力な)スペルを使うたびに1つ消費されるから、戦闘のあとにはルーンを補充しておく必要もある。

図5 敵の攻撃の「ブロックフェイズ」。召喚したクリーチャーでブロックすればヒーローは攻撃されずにすむが、攻撃してきた敵クリーチャーの数のほうが多ければ、結局ヒーローもダメージを受けてしまう。
 攻撃は敵味方が交互に行うが、敵のクリーチャーが攻撃を掛けてきたときは、こちらのクリーチャーを対抗させて「ブロック」しないと、ヒーローが攻撃されてダメージを受ける。このとき、直前に攻撃を実行しているクリーチャーはブロックに使えないので、敵が召喚した個々のクリーチャーの攻撃とブロック(防御)の動向を見極めつつ、味方の役割分担を考えなければならない(図5)。例えば、味方クリーチャーの数が少なくても、ヒーローが強靱(「ライフ」=ヒットポイントが多い)だったら、あえてヒーローを敵の的にし、味方クリーチャーで総攻撃をかける、という駆け引きも十分成立する。



図6 ヒーロー画面。左下の15個のスペルの並びが「スペルブック」。個々のスペルの右下の数字が持っているルーンの数。数字が入っていないスペルがルーン不要のキャントリップだ。
 このゲームの大きな特色として、戦術モードだけを独立させた「デュエル」がプレイできることがある。ほかのプレイヤーとデュエルのネットワーク対戦も可能だ。デュエルでも、戦略モードの結果としての戦闘でも、重要なのは戦闘時に手札として配られる15個のスペル「スペルブック」の構成を考えること(図6)。相互に補い合うスペルを用意してバランスのいいスペルブックを構成できれば、どんなヒーローにも強力な戦闘能力を付与できるのだ。



図7 デッキの編集。資源が許す範囲内で、クリーチャーやその強化、支援スペル、ヒーローのスキルや特殊能力を買いそろえ、好みの構成を作る。
 さらに、デュエルでは事前に「資源」を配分することによって、スペルブックの構成やルーンの数、ヒーローの固有能力(レベル、スキル、特殊能力)をある程度自由に変更できる。このカスタマイズされた構成を「デッキ」という。ファンタジーが好きな人なら、デッキと聞けばカードゲーム「Magic:the Gathering」(MtG)をすぐ思い起こされるのではないか。イーサーロードの戦術システムは、ある意味MtGのシステムを分かりやすくかみ砕いた、という感じがしないでもない。カスタマイズしたデッキをユーザーデータとして保存したりネット上に公開したりもできるので(図7)、自分の好みのデッキを構築してネット対戦に臨む、というMtG的プレイスタイルにハマる人も出てきそうだ。



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