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日本IBM、企業向けPentium 4搭載スリムデスクトップなどを発表――“Aptiva”ブランドは廃止

2001年10月03日 20時38分更新

文● 編集部 中西祥智

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日本アイ・ビー・エム(株)は3日、企業向けPentium 4搭載スリムデスクトップパソコン『NetVista(ネットビスタ) M41 Slim(6844)』など2機種17モデルを発表した。

『NetVista M41 Slim(6844)』
『NetVista M41 Slim(6844)』

日本IBMはこれまで、コンシューマー向けの“Aptiva(アプティバ)”とコマーシャル向けの“NetVista”の、2ブランドの製品を提供してきた。米IBM社は1年前にNetVistaにブランドを統一したが、日本とオーストラリアだけはAptivaブランドが存続していた。しかし、日本IBMによるとこれでは「効率が悪い」ため、またブランドとターゲットとするユーザーを明確にするため、今後NetVistaにブランドを統一するという。

なお、同社がコンシューマー向けの店頭販売から撤退するという一部の報道があったが、店頭販売は継続する。ただし、ターゲットとするユーザーを、コンシューマーの中でもビジネス寄りのユーザーに重点を置く。今回発表した製品は企業向けだが、近日中にコンシューマー向けの“NetVista”も発表する。

NetVista M41 Slimは、Pentium 4を搭載する『6844』4モデルとPentium IIIあるいはCeleronを搭載する『6843』7モデルで構成する。6844はPentium 4-1.6GHzを搭載する日本独自モデル。チップセットはIntel 845で、メモリーは128MBのSDRAM。本体サイズは幅92×奥行き260×高さ315mmで、重さは約5.6kg。スリムデスクトップにPentium 4を搭載することについて、同社は「発熱の問題はない」としている。

NetVista M41 Slim(6844)の内部
NetVista M41 Slim(6844)の内部。右上にあるCPUクーリングファンの上には、透明なプラスチックの部品があり、空気の流れを誘導している

同機種では、BIOSレベルで冷却ファンをコントロールしており、回転数を発熱に合わせてコントロールする。また、排気は上面に排出するが、これは対面で座ることの多い日本のオフィス環境を考慮し、向かいの席に排気が当たらないためだという。また、6844にはセキュリティーチップ“IBM Embedded Security Chip”を搭載する。セキュリティーチップには、暗号データの秘密鍵や公開鍵、電子署名などを格納でき、ハードディスクに保存するよりも安全だという。利用するには、ミドルウェア『IBM Secure Client』などが必要になる。

ビデオチップには米NVIDIA社のTNT2 Vanta、40GBのHDD(Ultra ATA/100)、最大8倍速での書き込みが可能なCD-RWドライブあるいは最大24倍速のCD-ROMドライブを搭載する。また、外部インターフェースとして10BASE-T/100BASE-TX×1、USB×4を実装する。OSはWindows 98SEあるいはWindows 2000 Professional(SP2)で、98SEモデルではOffice XPプレインストールモデルも用意する。価格は同社の直販サイト“IBMダイレクト”で、24倍速CD-ROMドライブを搭載するWindows 98SEモデル『6844-30J』が17万円。出荷は15日に開始する。

NetVista M41 Slim(6843)は、Pentium III-1GHzあるいはCeleron-950MHzを搭載するスリムデスクトップ。チップセットはIntel 810E2で、ビデオ機能はチップセット内蔵機能を使用。メモリーは64MBあるいは128MBのSDRAMで、HDDは20GBか40GB(Ultra ATA/100)、書き込み最大8倍速のCD-RWドライブか最大24倍速のCD-ROMドライブを搭載する。価格は、Celeron-950MHzでメモリー64MB、CD-ROMドライブ、20GBHDDを搭載するWindows 98SEモデル『6843-20J』で9万円(IBMダイレクト価格)で、出荷は5日。

『NetVista M41(6792)』
『NetVista M41(6792)』

デスクトップパソコンの『NetVista M41(6792)』は、Pentium 4-2.0GHzあるいは1.6GHzを搭載する。チップセットはIntel 845で、メモリーは128MBか256MBのSDRAM。ビデオチップはTNT2 Vantaで、書き込み最大16倍速のCD-RWドライブか最大48倍速のCD-ROMドライブ、40GBのHDD(Ultra ATA/100)を搭載する。10BASE-T/100BASE-TX×1、USB×4を実装し、本体サイズは幅425×奥行き425×高さ140mmで、重さは約10.9kg。OSはWindows 98SEかWindows 2000 Professional(SP2)。価格は、Pentium 4-1.6GHzに128MBメモリー、48倍速CD-ROMドライブを搭載、Windows 98SEをプレインストールするモデル『6792-35J』で17万5000円(IBMダイレクト価格)。出荷は19日に開始するという。

また、日本IBMは同日、3ヵ所の稼動部によって自由な設置が可能な液晶ディスプレー『IBM T560 15型TFT液晶ハイブリッド・モニター』も発表した。価格は6万7800円(IBMダイレクト価格)で、同日出荷を開始する。

『IBM T560 15型TFT液晶ハイブリッド・モニター』
『IBM T560 15型TFT液晶ハイブリッド・モニター』

T560は、前方に37度、後方に145度倒すことができ、また90度、180度、270度の3段階に回転することも可能な15インチTFTカラー液晶ディスプレー(1677万色、1024×768ドット)。これによって、90度回転して縦型ディスプレーとして使用できるほか、後方に145度倒して向かい側の人に画面を見せることもできる。表示方向を変更するには、同梱する常駐ソフトウェア『Pivot Pro』が必要になる。

コントラスト比は300:1で、輝度は250cd/m2、視野角は水平方向が120度で、垂直方向が90度。消費電力は30Wで、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)に加えてDVIインターフェースも実装する。本体サイズは幅365×奥行235×高さ433mmで、重さは約4.5kg。

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