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【IDF Spring 2001 Vol.3】McKinleyモジュール公開、1Uサーバーも

2001年03月01日 23時59分更新

文● 塩田紳二

カリフォルニア州サンノゼで開催中の“Intel Developer Forum Spring 2000”2日目(米国時間28日)のキーノートスピーチは“通信系”がメインテーマ。最近インテルが力を入れている分野であるが、ミュージシャンのトーマス“ドルビー”ロバートソンが登場しPocket PCで音楽ソフトをデモする場面も見られた。

2日目は全体的におとなしかったキーノート

最初に立ったのは、副社長のマーク・クリステンセン(Mark A.Christensen)氏。インテルは、今回のIDFで、1チップのGigabit Ethernetコントローラーを発表している。毎秒100MbitのEthernet(これをFast Ethernetと呼んで従来の毎秒10MbitのEthernetと区別することがある)は、すでに一般ユーザーにも普及するところまで来ているが、まだGigabit Ethernetは、ハブなども高価でそれほど普及していない。しかし、クライアント系が100Mbit Ethernetになってしまうと、サーバーやバックボーンにはより高速なネットワークが必要になる。

ネットワークコミュニケーショングループのマーク・クリステンセン氏
ネットワークコミュニケーショングループのマーク・クリステンセン氏。Gigabit Ethernetについて語る

そこで出てきたのが、毎秒1GbitのEthernetだが、早くも次世代である毎秒10GbitのEthernet(こちらは10G Ethernetと呼ぶらしい)の話もある。

さて、インテルは、ネットワークカードなど、ネットワーク機器でも大きなシェアを持っており、今後の動向を考えるとこのGigabit Ethernetもはずせないところ。すでに2チップ構成のボードをインテルブランドで販売している。まだ、ハブなどが高価なので、そうそう簡単には、一般クライアントまで降りてこないと思うが、サーバー用途ではクライアント側が早くなってしまったので、要求が高い分野になっているわけだ。

ただ、ちょっと問題なのは、ネットワークカードを装着するコンピュータ側のバスインターフェースにもかなり高速なものを要求するという部分である。キーノートスピーチのあとのQ&Aによると、PCI-X(※1)を考えているとのこと。

(※2) PCI-Xは、PCIバス仕様(バスクロック33MHz)を拡張して、バスクロックを66MHzおよび133MHzとした仕様。I/Oバス幅には変更はなく、32bitと64bitがサポートされる。データ転送速度は64bit、133MHz時では毎秒1.06GBに達する。

次に登場したのは、ロナルド・スミス(Ronald J.Smith)氏。副社長で、ワイヤレスコミュニケーションズ&コンピューティンググループのゼネラルマネージャーだ。昨年秋のIDFでは、XScale(※3)を発表した人である。

※3 XScale(エックススケール):StrongARMのアーキテクチャーをさらに発展させたもの。2000年8月に米国で行なわれたIDF 2000 Fallで発表されたが、XScaleマイクロアーキテクチャーに基づくプロセッサー製品は未発表。またそのプロセッサーの名称も明らかにされていない。

ワイヤレスコミュニケーションズ&コンピューティンググループのロナルド・スミス氏
ワイヤレスコミュニケーションズ&コンピューティンググループのロナルド・スミス氏。XScaleは、PCA(Personal internet Client Architechture)に含まれることになった。同氏の部門は、携帯電話市場を狙う部門でもあり、それに関連した話もあったのだが、昨年のXScale発表時のインパクトにはかなわない

ただ、今回は、昨年のような大きな製品発表ではなかった。昨年も提案されていたインテルのライブラリであるIntegrated Performance Primitive(IPP)を紹介したあと、これを使って、Windows上のプログラムをStrongARMに移植した『Beatnik Audio Engine』が紹介された。開発元である米Beatnik Software社の創業者で歌手のトーマス“ドルビー”ロバートソン(Thomas Dolby Robertson)(※4)氏が登場。コンパックコンピュータのiPaqハンドヘルド上で動作するBeatnik Audio Engineを使ったアプリケーション(MP3カラオケプレーヤー)をデモした。筆者は、洋楽に全然詳しくないので(“洋楽”と十把一絡げにするあたりすでにそうなのだが)、同氏の曲など知らないのだが、有名人であるらしく、ちょっと会場が騒がしくなった。

※4 トーマス“ドルビー”ロバートソン:『彼女はサイエンス』、『ハイパー・アクティブ』などのヒット曲を持つ。“ドルビー”はいわゆるミドルネームではなくあだ名。

eatnik社創業者のトーマス・ドルビー・ロバートソン氏とロナルド・スミス氏
Beatnik社創業者のトーマス・ドルビー・ロバートソン氏(右)とロナルド・スミス氏(左)。Pocket PCを使ったBeatnik Audio Engineのデモを行なった

たしかにPocket PCでMP3を再生しつつ、ボーカル部分だけを抜きだす(昔はやったボイスチェンジャーというやつだ)デジタル処理は、高度なもの。また、そうした用途にも使えるIPPの性能も高いことが伺われるが、いかんせん昨年秋に比べると内容が地味。有名人にあやかったプレゼンテーションという雰囲気がないわけでもない。

最後に登場したのは、副社長でインテルアーキテクチャ(IA)グループの最高技術責任者であるパトリック・ゲルシンガー(Patrick R.Gelsinger)氏。彼も昨年に引き続き、Peer-to-Peer Computingの話。昨年は、最終日のスピーチで単独の話題だったが、今回は、ネットワークの話の後である。まあ、いろいろと動きはあるようだが、『Napster』や『Gnutella』を除けば大きなトレンドでもないし、このあたりが適当という感じか。

IAグループの最高技術責任者  であるパトリック・ゲルシンガー副社長
最後に登場したのは、IAグループの最高技術責任者 であるパトリック・ゲルシンガー(もちろん、副社長である)。手に持っているのはPeer-to-Peer Computingに関する新刊書籍

展示会場には、McKinley搭載薄型サーバーが

さて、IDFには展示会場もある。他のイベントと違って、開催中フルに展示が行なわれているのではなく、毎日1、2時間だけ開いている。会場にはインテル関連製品を扱う企業のみでなく、広くPC関連製品のメーカーも出展している。たとえば米テキサス・インスツルメンツ社などの半導体メーカーは、携帯電話向けやネットワーク向けCPU分野ではインテルの競合企業だが、ここにPCメーカーのエンジニアなどが多く来ることを考えると、ビジネスチャンスがあるわけだ。

McKinleyのサンプルモジュール
McKinleyのサンプルモジュール。手前には保護のためのアクリル板が付いているが製品出荷時にはない。写真左側の小さな基板(Itaniumロゴシールのあたりから、右側の白い部分まで)がコア部分で、その後ろに電源制御基板がある

しかし、その中でも最も大きいのは、やはりインテルブース。会場の中心にあり、規模も一番大きい。ここには、McKinley用の1Uサーバーの展示が行なわれており、そこにMcKinleyのサンプルが置いてあった。McKinleyでは、電源電圧制御回路が一体になっているので、Itanium(Merced)以上にパッケージは大きい。アルミの板(カマボコ板よりちょっと大きい程度)の裏側にまず電源ボードがあり、その上にさらにCPUチップが載っている。コアチップだけを見ると、そんなに大きなものではないのだが、ヒートシンクを含めた全体は、Pentium IIIのSECCパッケージよりも大きい。

McKinleyを2つ(写真右側のアルミ部分)装着した1Uサーバー
McKinleyを2つ(写真右側のアルミ部分)装着した1Uサーバー。手前の青い部分は、フロント部分からの風をCPUに当てるためのダクトである

実際に動作しているわけではないが、ここにサンプルがあり、初日のキーノートスピーチでデモが行なわれたことを見ると、開発は順調な様子。ただ、巷では初代Itanium(Merced)の正式出荷前にMcKinleyがデモされてしまったことで、“Itaniumの本格普及はMcKinleyから”という見方が定着してしまったようだが、IDFでMercedサーバーなどを展示しているメーカーに聞くと、パイロット版としてすでにいくつも顧客に発表前のマシンを納入しているのだとか。また、OSも、64bit版Whistlerのβ版を使うこともあるという。本格出荷に持っていけないのは、立ち上がり時期の難しさもあるのだろうが、64bit版Whistlerが正式リリースされていないということも理由になっているようだ。昨年、日本の某メーカーでも、MicrosoftのOSのスケジュールが確定しないと、製品発表は難しいと聞いた。もっとも、64bit Linuxを自力で入れるユーザーも少なからずいるそうで、データベースなど用途によっては、64bit CPUがどうしても必要なところはいくらでもあるらしい。外から見ていると、まだ、Itanium(Merced)は試作機でメーカーが一生懸命開発しているようにも思えるが、実際には、かなり客先で運用されているようだ。

Mckinlyを横斜め下から撮ったもの
Mckinlyを横斜め下から撮ったもの。全体は、昔の筆箱フタという感じで、上半分はヒートシンクである。右側の黄色っぽい部分が、CPUの信号ピンである。こちらも保護のためのアクリル板がついている

明日は最終日の模様をお伝えする予定だ。

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