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3D PROPHET II MX/MX Dual Display VIDEO/GTS Pro 64MB/Ultra 64MB

3D PROPHET II MX/MX Dual Display VIDEO/GTS Pro 64MB/Ultra 64MB

2001年02月14日 14時50分更新

文● 佐久間

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パフォーマンスはMXの30~50%増し
3D PROPHET II GTS Pro

3D PROPHET II GTS Pro
高解像度表示でMXよりも高速な3D描画が可能な「3D PROPHET II GTS Pro」。カード長は163mmと、MXより9mmほど長い。

 GeForce2 GTSの後継で、メモリクロックを高めたGeForce2 GTS Pro。「3D PROPHET II GTS Pro」はこのビデオチップを採用し、メモリはDDR SDRAM64MBを搭載、さらにビデオ出力機能を標準搭載している。
 コアクロックは200MHz、メモリクロックも200MHz(DDRで400MHz相当)。Hercules 3D Twakerを使えば、コアを155~220MHz、メモリクロックを160~230MHzまで変更可能だ。
 カードを見ると、ビデオチップと出力端子の間に裏返しの基板をもう1枚重ね合わせ、そこにビデオ出力用チップBt869KRFをブリッジさせている。ノイズ対策かどうか、詳細は不明だが、確かにTV表示させた場合に前述のMXのビデオ出力よりもアイコンなどの輪郭が若干シャープになった印象を受けた。とはいえ、こちらもTVには最大800×600ドットまでしか表示できないため、あまり有効に使うシーンはなさそうだ。



ビデオ出力チップの載ったブリッジ回路
3D PROPHET II GTS Proのブリッジ回路部。載っているビデオ出力用チップはMX Dual Display VIDEOと同じ「Bt869KRF」。

 表示解像度を細かく見ていくと、1280×720、1280×960、1600×900、1600×1024(いずれも32bitフルカラー対応)といった見慣れない解像度が選べることに気づく(ここで紹介する4枚のカードに共通)。これらはTVに表示できるわけではないのだが、縦を若干短くして画面の縦横比が通常と異なる(モニタによっては縦横のサイズを手動で調整する必要がある)代わりに、リフレッシュレートが1クラス上げられるというものらしい。たとえば、編集部の19インチモニタ「GDM-F400」と組み合わせた場合、1600×1200ドットでは75Hz止まりだが、1600×1024ドットなら85Hzを選択できる、といった具合だ。細かい機能だが、少しでも目にやさしいハイリフレッシュレートを選びたい、という人は試してみてほしい。
 実売価格は4万円前後。ギルモの3D PROPHETシリーズは、各社のビデオカードと比較すると安くもなく高くもなく、といった位置付けだが(安いのはクリエイティブメディアやマザーボードメーカー系)、画質やドライバサポートに関しては十分な評価を得ている。



高解像度&フルカラーの3D表示でUltraパフォーマンスを発揮
3D PROPHET II Ultra

3D PROPHET II Ultra
ハイエンドモデル「3D PROPHET II Ultra」。こちらはカード長も一番長く、180mmとなっている。なお、今回テストに使ったドライバは、Ver.6.35。

 GeForce2シリーズのハイエンド、GeForce2 Ultraを搭載する「3D PROPHET II Ultra」。メモリはDDR SDRAM64MBを搭載し、こちらはビデオ出力機能(表示可能解像度は同じく800×600ドットまで)とともにDVI-I端子を標準搭載する。
 コアクロックは250MHz、メモリクロックは229MHz(DDRで459MHz相当)。こちらも3D Twakerに対応しており、コアを220~315MHz、メモリを205~287MHzと大幅に変更可能だ。ただし、くれぐれも自己責任で使用すること。
 カードの外観では、一番目に付くのが丸いヒートシンク&ファンだろう。ファンの直径も、Proの40mmに対してUltraは48mmと大型化されている。高クロックで動作するコアからの熱をすばやく排出するための工夫だろう。また、ビデオ出力用チップBt869KRFをブリッジさせているのはProと同じだが、それ以外のチップレイアウトはProともMXとも異なっている。
 GeForce2 Ultraが持ち前のハイパフォーマンスを発揮するのは、1600×1200ドット/32bitといった高解像度&フルカラー表示での3Dアプリの場面だ。ベンチマークテストでも、1600×1200ドット/6万色と同/フルカラーで、MXの約2~2.3倍、Proの1.1~1.2倍となった。ただ、言い換えるとこれより低い解像度や色数で使う場合、UltraとProではさほど大きな差は感じられないというわけだ。

 実売価格は5万円台半ば。同じくGeForce2 Ultra+64MB DDR SDRAMのクリエイティブ「3DBlaster GeForce2 Ultra」が4万円台後半、カノープスの「SPECTRA8800」が6万円前後で、ちょうどその中間にあたる。特にアクション系を遊ぶゲームユーザーなどであれば、CPUに十分高速なもの(今ならPentiumIII/Athlon-800MHz以上)とGeForce2 Proの組み合わせでも十分だろう。



インストーラ
3D PROPHET IIシリーズの付属CDをセットすると、同梱のゲームデモのインストーラなどが起動する。「TACKYON」は、宇宙を舞台にしたシューティングアクションだ。
Hercules 3D Tweaker
「Hercules 3D Tweaker」は、Windows上から簡単に(!?)オーバークロック設定が行えるツール。ただし、メーカーが動作保証しているわけではないので、くれぐれも使用には注意してほしい。

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