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PowerShot Pro90IS

PowerShot Pro90IS

2001年01月30日 02時33分更新

文● 行正

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高い機能ながらやや違和感のある操作性

 Pro90ISの撮影モードは、完全自動の「オートモード」と、撮影モードを選ぶだけで各種撮影画可能な「イメージゾーン」、細かな設定が可能な「クリエイティブゾーン」の3種類に分けられる。イメージゾーンはダイヤル上でアイコン表示された撮影モードで、パンフォーカス/ポートレート/風景/夜景/白黒といったモードを選ぶだけで、最適な露出やシャッター速度など撮影モードが選択される。クリエイティブゾーンは、プログラムAE/シャッター速度優先/露出優先/フルマニュアルが選択でき、本格的な絵作りが可能だ。
 基本的な撮影方法は、モードダイヤルで撮影モードを選択したのちは右手親指で十字カーソルボタンを左右に押せばシャッター速度や露出を選択できる。AEロックやホワイトバランスなども液晶横のボタンでメニューを呼び出して十字カーソルボタンで選択すればよい。

Pro90Isの左側面にはメインスイッチとモードダイヤルなど操作が集中する。ダイヤルの前にあるのが手ぶれ補正機能のON/OFFスイッチ。フタの下に電源やPCインターフェイス、スピーカを収納する。

 ズーム操作はレンズ鏡胴前端にあるリングがスイッチになっており、左右5度程度回すこと電動ズームが動く。一眼レフカメラを意識してのことだろうが、実際に使ってみるとズーミングがワンテンポ遅れるところに単なるスイッチであることが逆に強く感じられ、本物のズームリングのようなダイレクト感に乏しいのは少々気になる。
 また、銀塩カメラを意識したものといえば、シャッターを切るときにはスピーカから「カシャ」というメカニカルシャッターの音を模した電子音がする(G1と同じ)。もちろん好みの問題もあると思うのだが、少々わざとらしい気がしないでもない。シャッター音は無音や音量の変更も可能だが、何種類かの音(電子音含む)を用意して選べるようにしたほうがいいかも知れない。

左側面横の一番前がストロボのスイッチで、発光禁止や強制発光、赤目防止などのストロボのモードを切りかえる。ストロボのポップアップ自体は自動で行われる。

 操作性に関する問題としては、ズームはリングによる操作のみで右手側に操作系が用意されていないのをはじめ、カメラ操作の多くに両手を必要とする。これに対し、4900Zでは側面と背面に2組のズームスイッチがあり、右手(の空いている指)を使えば本体をホールドしたままでもかなりの操作を行える。ひとつの動作に複数の操作があるのは冗長にも思えるが、実際に使ってみると片手のみでズーム操作が行えるのは難しいアングルでの撮影に便利だ。とくに、Pro90ISの場合、十字カーソルボタンでさまざまなメニュー操作が行えるようになっているのだが、実際の撮影するときは十字カーソルボタンの上下(フルマニュアル撮影時のみ使用する)など、いくつかのスイッチが活用されていないのが気になる。
 操作性そのものは、左側のモードダイヤルと右側の電子モードダイヤルの組み合わせで操作する同社の「EOS」シリーズを継承していると言える。しかし、撮影モードに入ると効かなくなるスイッチがあるなど、使っていて少々ストレスが溜まるところもあるだろう(フルマニュアルではほとんどのスイッチを使うことになるのだが)。

本体背面。液晶モニタは表示を表側にして閉じることができる。右上の十字ボタンとその下のメニュー/SETボタンが並び、基本的な操作はこちらで行える。

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