米トランスメタは日本電気の発表にあわせて米国時間の29日にリリースを発表し、OSの再インストール時にまれにトラブルが起こるという不具合から、日本電気が300台以下のノートパソコンを回収したことを伝えている。同リリースではこのトラブル自体が起こる可能性が非常に低いため、エンドユーザーに与える影響は少ないとしている。また、不具合が判明したロットのCPUを日本電気および各社から回収を完了していると述べている。問題となったロットのCPUの数や回収対象となったメーカーについては、現時点では明らかにされていない。日本にあるトランスメタのPRオフィスも、30日付けで同じ内容のリリースを発表している。
今回トラブルが明らかになったトランスメタのCrusoeは、1月に発表された低消費電力プロセッサー。プロセッサー内部に搭載されたソフトウェアによって、x86命令を内部のオリジナルプロセッサーコア向けの命令に変換しつつ動作するという、いままでのプロセッサーにないアーキテクチャーで話題を集めた。また、このアーキテクチャーによって、インテル製プロセッサーと比べて、消費電力を大幅に低減することができるとして注目され、ノートパソコンメーカー各社からこの秋に製品がいくつも発表されていたもの。