本稿は速報として、写真なしで掲載する。
写真は、
http://www.ascii.co.jp/ascii24/call.cgi?file=issue/1999/0722/topi02.html
に掲載した。
日本時間深夜0時、世界中の注目を集めたスティーブ・ジョブズ氏の基調講演が終了した。そしてアップル社製品戦略の最後の製品、iBookが正式に発表された。ブルーベリーとタンジェリンの2種類の色があり、価格は1599ドル。米国では9月から発売される(既に米国AppleStoreでは予約を受けつけている)。
ジョブズ氏はまだ発売後、1年も経たないにも関わらずiMacがとてつもない成功を押さえたことを受けて、新製品では
“iMac to Go!”--つまり持ち運び可能なiMacを目指したという。
iMacと同じ色の筐体(きょうたい)は縁がゴムで強化されており、ちょっとした衝撃には耐えられるようになっている。
CPUは300MHzのPowerPC G3(バックサイドキャッシュ512KB)で、メモリーは32MB(最大160MB)、ハードディスクは3.2GB、12.1インチのTFT液晶モニターを内蔵し、ビデオチップにノート型コンピューター用としては最強のATI
Rage Mobilityを採用。電池駆動時間は最大6時間。
側面にはUSB、10/100Base-TxのEthernetポート、ヘッドホンジャックなどを備えるがコンシューマー向け製品のためPCカードスロットはない。
PCカードスロットの代わりに、本体キーボードの真下にPCカードに似たスロットがあり、ここに同時に発表された新製品、『AirPort』のカードを取り付けできるようになっている。AirPortはアップルが米Lucent社と共同で開発した無線通信用の製品である。UFOのような形をしたベースユニットを10/100Base-TXのEthernetケーブルや、56Kモデムでインターネットに接続すれば、AirPortカードを内蔵したiBook、最大2台が巨大ドームの半分くらいの距離で、最大11Mbpsでインターネット接続できるようになる。現時点で日本での対応状況などは一切不明だ。
なお、基調講演ではQuickTime TVや新OS、Mac OS 9(コード名:Sonata)もデモされ、IBM社によるViaVoice(音声認識を使った文字入力ソフト)Mac版のデモも行なわれた。
QuickTime TVはQuickTimeを使った本格的番組放送サービスで、VH-1(米国でMTVに並んで有名な音楽専門チャンネル)、ESPN(スポーツチャンネル)、ディズニーといった人気チャンネルがQuickTimeでのみ視聴可能となる。ストリーミング放送はサーバーの能力などの制限から同時に視聴できる人数が限られてしまうが、アップルはAkamaiという会社と提携してこれを解消する。Akamaiは各局が放送した番組の信号を複製してより多くの人が視聴できるようにする。
50以上の新機能を持つというSoantaは10月にリリース予定とのことだ。
なお、スティーブ・ジョブズ氏の基調講演に関しては12時間以内に詳報をお伝えする。