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mixi5年目の新展開、笠原社長が明かす

2009年03月10日 15時05分更新

文● 編集部

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今はようやく小学校を卒業したところ、これからが第二次成長期

―― 「人」を大切にするmixiにとって、サービス自体が笠原さんの「子ども」のようなものではないかと思うんです。子どもにたとえると、今はどれくらい成長してきたと思いますか?

若者とインターネットの関係を報じる際、メディアは「負のイメージに偏りすぎる」と語る

笠原 小学校をようやく卒業したくらいでしょうか。生まれたと同時に急激に成長して、今は落ち着いた踊り場にさしかかっているような状況です。いろんな課題に思いっきりぶつかり、成長をしてきたという段階ですね。

 一方通行な成長の仕方では様々な課題にぶつかってしまう時期なので、より複雑な伸び方が必要とされている時期だと思います。思春期というか、いわゆる第二次成長にさしかかっているのではないかと。


―― いま、その「小学生」や「中学生」がケータイやパソコンを持つことで、深刻な情報問題を抱えているという声があります。プロフィールサイトの炎上から事件が起きたりする中で「ネットマナーを誰が教えるべきか」という議論もありますね。

mixi内コンテンツ「ケータイ・インターネットの歩き方」

笠原 事業者としては、インターネットの使い方であるとか、危険/安全についてはコンテンツ経由で啓発していく必要があると思っています。サービス自体も、18歳未満のユーザーは検索機能やコミュニティー機能、また一部の広告を制限するなどコントロールしていますし、不健全な出逢いやネット経由のいじめなどの対策はしていきたいと思っています。

 ただ一方で、昨今の議論は負のイメージに偏りすぎているのではないかと思うところもあるんです。

 インターネットがこれだけ使えるようになっているというのは良いことです。自分が子どもだったらどんなに嬉しいか分かりませんよ、だって子どもって興味のかたまりじゃないですか。分からないこと、聞きたいことをすぐに調べられるメディア、あるいはインフラがあることはとてもうらやましいことだと思います。

 自分がこの時代に生まれていたら、もっと新しい価値を生むことが出来たのではないかと思います。もっと理想的で、納得のいく人生を送れていたのではないかと。そこに触れず突然「ケータイは持たせるな」という話になってしまうのはもったいないと思いますね。

日々良いものを求め、姿形を変え続けてきたmixi。「変えつづける一方、変えていないものもある」という


―― 先日、メディアの集まりでライターから「電話/FAX/メール/mixiアカウント」を刷り込んだ名刺をもらったとき、ああ、もうmixiは「電話」と同じクラスのコミュニケーションツールとなったんだと実感しました。今でこそ日本のコミュニケーションそのものを動かすサービスですが、5年前からこのレベルまでの発展は予想していましたか?

笠原 非常に多くの人が使ってくれるサービスになるんじゃないかなと思ってはいました。当時から「つながった人と人同士が、新たなコミュニケーションをとっていく」という普遍的なサービスを目指していて、それは現在も変わっていません。

 その意味で、様々に変化させてきたサービスの中でも、マイページのトップに「マイミクシィ一覧」を表示するというテンプレートは変えていないんですね。もしかしたら最上段には必要ないという人もいるかも知れないけど、そこにあることで日々つながりを実感してもらいたいという意思があるんです。

 ゆくゆくはケータイと同じレベル、あるいはケータイ以上に、友だちや家族、仕事上の知り合いなどとコミュニケーションを取るためになくてはならないサービスにしていければと思っています。アクセスするツールが何であれ、使いやすく、気軽につながれるサービスを目指していきたいと思っています。

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