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海賊対策のためソマリア沖の派遣に備えて!

護衛艦「さざなみ」「さみだれ」の2隻が演習を実施!

2009年02月23日 20時30分更新

文● 伊藤 真広

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 すでにテレビや新聞などの報道でご存知の通り、ソマリア沖の海賊被害対策のため、自衛隊法に基づく海上警備行動が発令され、海上自衛隊護衛艦がソマリア沖に派遣されることになった。この派遣に先立ち、2月10日から13日までの日程で、広島県は呉基地に所属する「DD-106 さみだれ」と「DD-113 さざなみ」の2隻の護衛艦が参加して、高知県沖の洋上で対水上射撃訓練が実施された。

派遣される2隻はこちら

船名:DD-106 さみだれ(むらさめ型護衛艦)、主要寸法:151x17.4x10.9x5.2m(長さ、幅、深さ、喫水)、基準排水量:4550t、主機械:ガスタービン4基2軸(60,000PS)、速 力:30kt、主要兵装:62口径76ミリ速射砲 1門、高性能20ミリ機関砲 2基、VLS装置一式、3連装短魚雷発射管 2基、SSM装置一式、哨戒ヘリコプター 1機

船名:DD-113 さざなみ(たかなみ型護衛艦)、主要寸法:151x17.4x10.9x5.3m(長さ、幅、深さ、喫水)、基準排水量:4650t、主機械:ガスタービン4基2軸(60,000PS)、速 力:30kt、主要兵装:54口径127ミリ速射砲 1門、高性能20ミリ機関砲 2基、VLS装置一式、3連装短魚雷発射管 2基、SSM装置一式、哨戒ヘリコプター 1機

 両艦ともに今回のソマリア沖に派遣される予定の艦艇で、海上自衛隊第4護衛艦隊第8護衛隊に所属し、呉基地を母港にしている。今回の訓練では、護衛艦2隻に加えて、大村基地所属の哨戒ヘリSH60Kや海上自衛隊の誇る特殊部隊“特別警備隊”も参加した。
 なお、大村基地所属の哨戒ヘリSH60Kは、洋上で合流する予定となっていたため、呉基地でその姿を見ることができなかったが、参加するのは各艦ごとに1機ずつの合計2機との発表があった。同ヘリには、7.62mm機銃のほか、空対艦ミサイルも搭載できる。このほか、ソマリア沖への派遣が決定したことで建造時から取り付けるための設計はされていたものの、実際には設置されていなかった機銃の銃座が、艦橋の側面部分の甲板に取りつけられていた。
 なお、訓練内容の詳細不明となっていたが、「護衛艦の艦砲や機銃を使用するほか、哨戒ヘリSH60Kからも機銃を使った射撃訓練も行う予定」と広報担当者は話していた。以下では呉基地から訓練の出港の様子がメディア向けに公表されていたので、ご覧いただきたい。

※訂正とお詫び:「さみだれ」と「さざなみ」の画像が入れ違っておりました。また、「さざなみ」はたかなみ型護衛艦になります。記事を訂正してお詫びいたします。

搭載されている各種兵装

さざなみに搭載されている127mm単装速射砲。イタリアのオットー・メララ社の開発した艦砲で、さみだれに搭載されている62口径76ミリ速射砲のスケールアップ・モデル。62口径76ミリ速射砲は、大きさが一回り以上も小さいため防波堤からは撮影できなかった

高性能20ミリ機関砲(ファランクス)。レイセオン・システムズ社製の艦載近距離防空システムで、対艦ミサイルなどからの防御を目的としている。この機関砲にはカメラが付いており、対水上射撃も行なえる

3連装短魚雷発射管は、艦の中央部分に両舷に1基ずつ設置されており、対潜水艦用の魚雷を発射するための装備となっている。今回は対海賊ということで、潜水艦を所有していることはないと思うので、使用されることはないだろう

90式艦対艦誘導弾

これが、今回の派遣に際して取り付けられた機銃用の銃座。出航時に機関銃は取り付けられていなかったが、今回の訓練では使う予定にはいっているため、12.7mm重機関銃M2が武器庫に格納されているとのこと

SH60K用の格納庫。SH60Kとは、洋上で合流を予定しているため、出航段階では格納庫にはヘリの姿は見られなかった

(次ページへ続く)

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