PCリモーターサーバボードセット登場で既存のPCでも利用可能に
NECの「Lui」は、ネットワーク経由でPCの操作やコンテンツの閲覧などを実現する、シンクライアント/サーバー型ソリューションだ。要するに「自宅のデスクトップパソコンを外出先からモバイルマシンでリモート操作する」というシステムである。
だが、従来はPCリモーターサーバボードを搭載したデスクトップパソコンと、シンクライアント側のPCリモーターをあわせて購入する必要があった。すでにメインマシンを持っているユーザーからすれば「も、もう1台買わなきゃいけないの?」というためらいがあったのである。
それが今回ついに「Lui PCリモーターサーバボード+PCリモーター」のセットが発売されたことで「メインマシンをそのまま外からリモート操作する」という、夢のような環境が実現できるようになった。
さらに、従来は公衆無線LAN(ホットスポット)のみだった通信機能がイー・モバイルの通信エリア(下り最大7.2Mbps)に対応しているのも大きなポイントだ。(詳しくは後述) セットのラインナップは下記のとおり。
Lui PCリモーターサーバボード+PCリモーターのラインナップ | ||||
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型番 | RN700/2CS | RP500/2CS | RN700/2CL | RP500/2CL |
プロファイル | PCI(フルハイト) | PCI(ロープロファイル、NEC製PC専用) | ||
PCリモーター | ノートタイプ | ポケットタイプ | ノートタイプ | ポケットタイプ |
イー・モバイル対応 | ○ | - | ○ | - |
実売価格 | 11万円前後 | 7万5000円前後 | 11万5000円前後 | 8万円前後 |
モバイルマシンのPCリモーターは従来と同様の2種類。4.1インチワイドサイズのポケットタイプ「Lui RP」と、10.6インチワイドサイズのノートタイプ「Lui RN」だ。PCリモーターサーバボードは、通常サイズのPCIスロット用とLowProfile PCIスロット専用(2スロット占有)の2種類が用意されている。
そこでさっそく、ノートタイプのLui RNとPCI(フルハイト)用PCリモーターサーバボードのセット「RN700/2CS」の実力をテストしてみることにした。サーバPCとしてはBTOパソコンの老舗・サードウェーブの「Prime Monarch LX」(Windows Vista Ultimate搭載モデル)を使用している。
使用したサーバPCのスペック | |
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製品名 | Prime Monarch LX |
CPU | Core 2 Duo E8500(3.16GHz) |
メモリー | DDR2-800 2GB(1GB×2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce 9600GT(512MB) |
HDD | 500GB(毎分7200回転) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
OS | Windows Vista Ultimate SP1 |
上記構成価格 | 9万3554円 |
なお、今回からLui独自の「リモートスクリーン」によるリモート操作だけでなく、マイクロソフトの「リモートデスクトップ」にも対応しているが、リモートデスクトップを利用するには上記マシンのように対応OS(Windows XP Professional、Windows Vista Business、Windows Vista Ultimate)が必要になる。