8位:テレビとネットの連携
今年に入って、テレビとネットの連携でもいくつかおもしろい試みが出てきた。もっとも話題になったのは、優美なFED(電界放出ディスプレイ)「anobar」に2ちゃんねるのテレビ実況を表示させるという使い方(関連記事)。
何度か見せてもらったが、今、この瞬間、テレビのどのチャンネルが一番盛り上がっているかがひと目で分かり、同じ番組を見ている他の人が何を感じ考えているのかを知ることができて面白い。ユーザーインターフェースもよくできている。
実は、Wired JapanのIPTVのカンファレンスで講演をして教えてもらったのだが、このサービスの元祖は「balloo.jp」というサービスだそうだ。元々はパソコンで見れるようになっていたが、現在は「balloo!」というiPhone用のアプリケーションもあり、このアプリケーションも非常によくできている(iTunes Storeで見る)。
「anobar」と比べて縦長で、画面辺りの文字表示量も多いiPhoneの画面をいかして、全チャンネルの実況状況をリアルタイムで終えるようになっているのだ。
見ていると非常におもしろいサービスだが、筆者は2ちゃんねるで使われている言葉がよく分からないし、その文化もあまり個人的に好きではないので(というか、家族を持ち子供を持つ親が見るメディアではないと思っているので)インストールはしていない。
筆者は、できれば、ファミリー層でも楽しめるように、Twitterをベースにして同様のことができないかと期待していたのだが、その後、そんな筆者でも楽しめそうなサービスに出会った。携帯電話向けのテレビ指向SNSサービスとして注目を集めるエンタメナビの「gumi」だ。
これはテレビドラマのファンなどが集まって、放映中のテレビ番組についてリアルタイムで意見を交わしあうコミュニティーサイトだ。番組放映のちょっと前になるとお知らせメールが送れてきて、その後、テレビをつけて、その話題で盛り上がる。番組終了後も、次回の放送についてなどの話題でも盛り上がれるコミュニティーとして、人気ドラマのページなどは非常に人気があるようだ。
最近では、コミュニティーの参加者が、ドラマの主人公になりきってチャットをする「なりチャ」(なりきりチャット)という新トレンドも生み出しているようだ。