セキュリティ センターが各種設定窓口
「Action Center」に変更
そのほかのセキュリティー機能、マルウェア対策の「Windows Defender」「Windowsファイアウォール」「保護者による制限」などは、Vistaとまったく同じである。
Vistaではこれらの項目を「セキュリティ センター」として、ファイアウォールやアンチウイルスなどの設定を統合的に扱っている。これがWindows 7では「Action Center」となる(プレβ版では「Solution Center」という名称だが、β版から名称が変わる予定)。
Action Centerは名称が変わっただけでなく、「Troubleshooting」「Backup/Recovery」などの機能が加わっている。さらにTroubleshootingには、「Program」「Hardware and Sound」「Network and Internet」「Appearance and Personalization」「System and Security」の5項目が用意される(β版で機能追加予定)。
「Program」では、Windows 7以前のOS用アプリケーションを、Windows 7上で動作するように設定する。「Hardware and Sound」では、ハードウェアに対するトラブルを解消する。特に初心者ユーザーがつまずきやすいプリンターやサウンドの設定に関しては、独立した設定項目を用意している。
「Network and Internet」では、インターネット接続や共有ファイル/フォルダの設定を行なう。Vistaでの共有フォルダの設定は、初心者ユーザーにとってはステップ数も多く、非常に面倒くさいものだった。Windows 7では、これをシンプルに設定できるように変更している。
「Appearance and Personalization」は、画面のエフェクト(Windows AeroやAero Basic)などの設定、デスクトップの背景、色などを設定する。Vistaでの「デスクトップのカスタマイズ」と同じだ。「System and Security」では、メンテナンスタスクの起動や電源設定、パフォーマンスの改善などの項目が用意されている。
BitLockerも改良
Vistaで追加されたドライブ暗号化機能「BitLocker」(関連記事1)も、Windows 7で拡張されている。最初のVistaでは、BitLockerで暗号化できるのはOSのあるドライブだけだった。それがVista SP1になり、HDDならばどれでも暗号化できるようになった。
Windows 7では、USBメモリーデバイスをBitLockerで暗号化できるようになった(BitLocker to Go)。これにより、USBメモリーを暗号化していれば、盗難/紛失時にデータ流出といった問題が起こる可能性は少なくなる。
BitLocker to Goでは、グループポリシー(Active Directoryとリンク)などを使って、設定が行なえる。BitLocker to Goがオンの状態では、暗号化されていないUSBメモリーは、読み込み専用でしか利用できなくなる。
そのほかにWindows 7では、OSへのログオンを指紋認証だけで行なえるようになっている。指紋認証を用いれば、アカウントの選択やパスワードの入力は不要にできる。
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