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ソフトバンク 2009年3月期の中間決算

iPhoneは2倍儲かる! 孫社長語る

2008年10月29日 22時22分更新

文● 西川仁朗/トレンド編集部

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 ソフトバンクは2009年3月期の第2四半期決算を発表した。有利子負債の多さからか、同社の株価は乱高下している。しかし、「金融環境の悪化についての業績への影響は、仮に発生しても一過性」と孫社長は語った。

会見で自身の経営哲学が19歳の頃から変わっていないことを13分間にわたって強調した、孫 正義社長

フリーキャッシュフローが大幅増加

 ソフトバンクは、営業利益は過去最高の1800億円(対前年同期比7.3%増)を達成したものの、連結売上高は1兆3289億円(同2.6%減)と減少。しかし、「経営の数値で最も重要視する」と孫氏が強調するフリーキャッシュフローは前年に比べて、2389億円改善した。

フリーキャッシュフロー(営業キャッシュフロー+投資キャッシュフロー)は来期も大幅増の予定だ

 さらに、ボーダフォン日本法人買収時の借入金1兆4000億円の返済も、「2018年までの返済計画だが、おそらくあと4、5年で完済してしまうのではないか。予定を遥かに上回る速度で返済できる」と強気なコメントを発表した。

銀行団と決定したミニマムの返済額を大幅に上回る返済ペースを発表した

 中核となる移動体通信事業の純増契約数は17ヵ月連続1位と好調を維持しているが携帯電話の販売台数減少などの要因により、売上は5%、営業利益は6.4%減少する結果となった。

純増数トップは維持している。「最初に携帯事業に参入したとき、ソフトバンクは草刈場になると言われものだが、17ヵ月連続でトップとユーザーに受け入れられている」と自信を見せた孫社長

iPhoneは収益に貢献している

 会場からは、「7月に発売されたiPhoneが、予定された程売れていないのでないか」という質問が出た。しかし、孫氏は「その見方は勘違い」と全面否定する。

 「iPhoneの1ユーザーあたりのARPU(月間支払総額)は他の端末のARPUの2倍近い。iPhoneが儲からないという見方があるが、それは勘違い。立派に収益に貢献してくれるありがたい端末だ。台数は公表していないが、だいたい予定しているペースで出荷している」(孫氏)

平均ARPUが5720円と考えれば、単純にiPhoneユーザーは1人あたり1万1000円以上支払っていると言えそうだ。もっとも、孫社長の言うARPUが、音声ARPUとデータARPUだけでなく、端末割賦請求分を含んでいるかどうかは分からない

 さらに「iPhoneは使えば使うほど、噛めば噛むほど味が出てくる端末。私自身も使っているが、なくてはならない存在だ」と強調した。

 なお、明日30日にはソフトバンクの秋冬の新端末が紹介される。その場で「iPhoneに対する新しい取組みも発表する」(孫氏)とのこと。iPhoneファンは期待して待て。

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