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D700にするか、D300にするか、それが問題だ

2008年09月28日 10時00分更新

文● 小林 久/トレンド編集部、撮影●岡田清隆、小林伸、協力●加藤 修

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D700 VS D300

D3の性能をリーズナブルな価格で提供する待望のフルサイズ機「ニコンD700」(左)とAPS-C機としては最上位の「ニコンD300」(右)

 ハイアマチュア向けデジタル一眼レフ機。2008年秋冬商戦の目玉はやはり35mmフルサイズ機だ。長らくキヤノンの「EOS 5D」が独り占めしてきたこの席。今年に入りニコンとソニーも名乗りを上げた。フルサイズの利点はなにか? 死角はないか? APS-C機とフルサイズ機の違いを「ニコンD700」と「ニコンD300」を例にまとめた。


撮像素子のサイズによって変わる3つの要素


 まず、フルサイズ機とAPS-Cサイズ機で大きく異なるのが、画角である。縦横のサイズが約1.5倍にデカくなるぶん、同じレンズでも広い範囲が写る。一番利いてくるのは、広角撮影時。風景を広く遠近感を生かして撮影したい場合に有利だ。

左がD700の24mm、右がD300の24mm。切り取られている風景の範囲が大きく異なる。レンズはともに「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」を使用(以下同)

左がD700の35mm、右がD300の24mm。D300の画角は35mmフィルム換算で36mm相当となり、ほぼ同じ範囲が切り取られていることが分かる。ともにISO 200、F8、1/500秒での撮影だが、若干D300のほうが明るく写っている。色味に関してはほとんど差がなく統一感がある

 一方、APS-Cサイズ機では、写る範囲は狭まる。つまり、同じレンズ/ズーム位置でも被写体がよりアップになるのだ。広角だと周囲が入らず、ちょっと歯がゆい印象になるが、望遠撮影時であれば逆により対象が大きく写せる。D700にはクロップモードという機能があるが、これは撮像素子の中央(APS-Cと同じサイズ)だけを使うことで、気軽に1.5倍の望遠効果を得るものだ。

ちなみに、写る範囲はほぼ同じなのだが、歪曲収差を見てみるとズームのワイド側で撮影するD300の24mm(右)では建物が樽型に大きく歪んでしまうのに対して、若干望遠側を使うD700の36mm(左)のほうは歪みが少ない。画像は縮小しているが、実サイズで見るとさらにその差を感じる

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