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ニコン、ヘッドホン型マルチメディアプレーヤー「UP」シリーズを発表

色々スゴいHMD ニコンが「UP300」発表

2008年10月07日 21時56分更新

文● 盛田 諒/トレンド編集部

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ニコン「UP300x」を装着した女性モデルさん

 ヘッドマウントディスプレーという製品ジャンルがあるのを知っているだろうか。

 テレビ朝日の深夜番組「アメトーーク!」で劇団ひとりが代表製品「テレグラス」を紹介しているため、知っている人も増えてきた。カンタンに言ってしまえばサングラス投影型ディスプレーのことで、番組内では「とても放送できない映像」を楽しめるという趣旨で紹介された。

UP300x

 ニコンが7日に発表した「UP」(ユーピー)シリーズは、ヘッドホン搭載型のマルチメディアプレーヤーだ。上位機種「UP300x」と下位機種「UP300」の2モデルがあり、実売価格はそれぞれ6万9800円と5万9800円。直販サイト「UPSTORE」の限定販売で、12月中旬から順次出荷する。

 基本的にはテレグラスと同じヘッドマウントディスプレーと言っていいが、圧倒的な違いはその多機能性にある。

基本的なマウントの姿勢。音楽を聴くときはレンズ部を上げ(左)、動画を見るときはレンズ部を下げて着用する(右)

はじめに左右どちらの目で観るかをボタンで選んで装着し(左)、続いて逆側についている十字キーとダイヤルキーで観たいコンテンツを選ぶという流れ(右)


無線LANでインターネットも見られるぞ

発表会では通勤電車で使用するシーンも提案された

 まず動画はMPEG2/WMV9に加えてSWF形式のFlash動画が再生でき、楽曲はMP3/WMA9/AACが再生可能だ。

 内蔵メモリーは8GBもしくは4GBで、携帯プレーヤーとしては標準的なストレージだ。ディスプレー解像度は640×480×3ドット、1メートル先に17型のディスプレーが浮いているようなイメージだ。

 驚きなのがIEEE802.11b/g対応の無線通信(見通し20m)と、Internet Explorer 6相当のウェブブラウジング機能が付いていること。片目でニュースサイトを追いかけるのはキツいかもしれないが、フラッシュ動画など動きのあるページを見ている分には十分だろう。

訂正:掲載当初、発表会での説明を元に「YouTubeやニコニコ動画が見られる」と記載していましたが、当製品では未対応です。メーカーからの訂正がありましたので、記事を訂正いたします。(2008年10月9日)

レンズ部は左右にぐりぐりと振れるので、自分の目に合わせて調節しよう

焦点はレンズ側面部についているジョグダイヤルで調節する。くっきりした画像だとやっぱり臨場感がある

電源は単3形ニッケル水素電池2本を使用、動画なら約120分、音楽なら約270分の連続再生が可能

上位機種「UP300x」にはAV入力端子が付いており、別売りのコネクター(実売価格1890円)でiPodなどを接続できる

 とはいえキーボードなどの入力デバイスはついていないため、インターネットアクセスは付属のPC向けソフトの助けを借りる形になる。具体的にはパソコンとUSB接続し、ソフト経由で「お気に入りサイト」をHTMLファイルとしてUP内に入れておく必要があるのだ。

 ページは基本的にヘッドホン側面についている十字キーとダイヤルキーを使って操作する。「スクロール」と「進む/戻る」の2動作で閲覧することになるので、複雑な動作はちょっと難しいかもしれない。

 また、同製品のユーザー向けに同社オリジナルの動画配信サイト「UPLINK」も開始。「テレビ番組のようなチャンネル単位でのコンテンツ選択が可能」と謳い、初期は20チャンネルを配信する予定という。

 なんだか色々とスゴいことになってきそうな期待を持たせてくれるUPシリーズ。「At the heart of the image」という統一コピーの元に「デジタルイメージングブランド」として新しい企業イメージを作っていこうとしているニコンの今後にも期待がかかるアイテムだ。


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