HDDはどう組み込む?
さて、いくら1TBHDDが安くなったとはいえ、12台揃えると軽く20万円は超えてしまう。そこで今回はWestern Digitalのご好意で、同社の人気モデル「WD10EACS」を12台提供していただいた。電源ユニット苛めの企画になにゆえ消費電力を抑えた「GreenPower」シリーズを使うのか……と思われるかもしれないが、どうせなら12TB分全部稼働させたい。そう考えると値段も消費電力も少ない同モデルが最適と判断したのだ。
1TB HDDのブレイク役となった「WD10EACS」。回転数を5400~7200回転で可変させることで、性能をキープしたまま消費電力を抑制する機能など、消費電力抑制に力を入れた製品だ
編集部に届いた重たい段ボールの中身は12台のHDD。圧巻の眺めだ! 記事にご協力いただいたWestern Digitalさんありがとうございます
これほどの台数のHDDを目にすることは滅多にないうえに、届いたHDDは全部新品だった! 思わず金塊のように積み上げたくなる……
検証のために封を開けたHDDを昔のiMacのCMのように並べてみた。「ちょっと、総額18万円相当よ!遊んでる場合じゃないんだから!」とハルヒも申しております
幸い、今回使ったGigabyte製マザー「GV-EP45-DQ6」にはICH10RとオンボードRAIDコントローラーを合わせて10個のSATAポートがある。不足分はSATAカードを使って接続することにしよう。本来ならハードウェアRAIDカードを使って実容量10TB程度の巨大ストレージにすべきだろうが、今回の実験環境では諸般の理由から利用を見送った。
12台のHDDをドーンと組み込んだ状態。SATAケーブルがここまで束になると、ケーブル回しが非常に難しくなる。SATAケーブルはコシが強いものが多いため、本数が多くなるとIDEケーブル以上に厄介だ。EA-650のSATAコネクターでは間に合わないため、一部平形4ピン→SATA変換ケーブルも動員。まさにケーブル地獄だ
インテル製RAIDプロセッサー「IOP348」とバッファーメモリー512MBを搭載したアダプテック製のRAIDカード「Adaptec RAID 51245」。SATAまたはSASのHDDを接続可能だ。本格的なサーバやワークステーションに使うパーツのため、お値段も実売13万円弱と実にゴツい
Nine Hundredの場合、5インチベイ3段分をカバーするHDD用ベイが3つ付属している。ベイ1つあたりHDDを3台搭載可能可能なので9台はカバーできるが、残り3台が余ってしまう。単純に5インチベイに3.5インチ用の変換マウンタを使えば問題なく装着できるが、今回は手持ちのNine Hundredのベイユニットをそのまま流用した。微妙にデザインが違う以外は全く問題なく利用できたのは嬉しい。
Nine HundredとTwelve HundredのHDD用ベイユニットは大きさに互換性があるが、Twelve Hundredの方は前面に着脱可能なエアフィルターが追加されている。付属ファンの速度変更スイッチはフロントパネル側へ移動し、使い勝手も格段に上がっている
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