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WWDC 2008リポート Vol.1

3G iPhone発表直前!? あらためてiPhoneの使用感を検証

2008年06月09日 21時01分更新

文● 宮本朱美

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米国時間の6月9日午前10時──もうまもなく始まるアップルのWWDC(World Wide Developer Conference)の基調講演では、ついに日本でも使える3G対応の新型iPhoneが発表される可能性が高い。筆者もその取材のため、前日から米国入りをしている。

さて、3G iPhoneにまつわるWWDCリポートは明日以降に譲るとして、その盛り上がりの前に現行iPhoneの使い勝手を、ここ米国サンフランシスコからお届けしよう。


通話機能

サンフランシスコ国際空港に到着後、筆者が使用しているiPhoneのスイッチを入れると「AT&Tに接続しますか?」という意味の表示が出て、「OK」をタップするだけですぐ電話として使えるようになった。この端末はすでにアクティベーションを済ませてあるのだ。

なお、飛行中は、通常の携帯電話は到着して扉が開くまで電源をオフにしなければならないが、iPhoneの場合は設定で「Airplane Mode」をオンにすると、携帯電話/無線LAN機能を停止した、単なるメディアプレーヤーになるため、通常の電子機器と同じ扱いになる。

iPhoneは普通の携帯電話とデザインが明らかに異なるため、これを耳にあてて通話するのはちょっとヘンでは?──と心配していたが、それは問題ないようだ。街中で使っても、人から注目されたり奇異の目で見られたりすることなく、いつも通り振る舞える。

初めてiPhoneで米国内の携帯電話にかけてみたところ、なんだか音質が悪い。モコモコとこもった声に聞こえるのだ。とはいえ、米国の携帯電話に慣れた人に言わせると「アメリカの携帯電話はこんなもんですよ」とのこと。試しにノキアの携帯電話でかけてみたところ、やはり同じ印象。これが、3G iPhoneでどうなるか注目したい改善点だ。

iPhoneで電話するときにショックだったのが、電話帳の検索機能がないことだ。筆者はアドレスブックに1600件ほどの住所を登録して今回の取材に臨んだが、画面右側に「ABC……」とあるバーをクリックすると、その文字から始まる相手にジャンプするものの、日本人の名前は全部最後の「#」の項目に押し込まれており、電話をかけたい相手を探し出すのに大変苦労した。

iPod touchと同じと仕様であらかじめわかっていたこととはいえ、せっかくキーボードがあるのだから、住所録でインクリメントサーチくらい簡単にできるだろうに……。ここはiPhone OS 2.0で改善されることに期待したい。

また、OS Xのアドレスブックの住所欄では「日本」「U.S.A.」などと国情報も入れていたのだが、iPhoneの住所録では国情報が無視されてしまう。日本で見たときはなぜか全部「日本」になっていたが、米国に着いてから確認すると、すべて「United States」と認識されていた。海外での利用を考えた携帯電話なら、住所録の国情報を読み取って電話をかけるときに国番号を追加したりといった賢い機能が付いているものだが、なぜかiPhoneにはその機能がないようだ。

なお、バッテリーの持ちは、1日使うぶんには問題なかった。ただし、iPhoneは多機能なため、通話以外にカメラとして使ったり、ウェブサイトを見たり──といろいろ使っているうちに、みるみるバッテリーの残量が少なくなっていった。せめて数日間はバッテリーが持つようになってほしい。


【通話機能】
○  予想よりも違和感なく電話として使える。GarageBandで作った音楽を着信音にできる。

×  日本の携帯電話に慣れていると、音質がクリアでない。住所録の検索機能がなく、住所の国情報が正しく反映されない。バッテリーの持ちが1日程度しかない。


(次ページに続く)

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