Apple Product Review:史上最も大きな変化を遂げたLeopardサーバー
APR: Mac OS X Server 10.5
2008年06月07日 15時00分更新
Mac OS X 10.5のリリースと同時に、サーバーOSにもLeopardベースの「Mac OS X Server 10.5」が登場した(Apple Storeで見る)。64ビット対応がさらに進んだほか、動画や音声を含むコンテンツを簡単にポッドキャスト配信する「Podcast Producer」、グループワークをサポートする「Wiki Server」、ネットワークボリュームのファイル検索を行う「Spotlight Server」──などの強力な新機能を搭載。Leopard Serverの実力を見ていこう。
CONTENTS:
管理者が使いやすいLeopard版サーバー
Mac OS Xには、一般ユーザーが使用する通常版のほかにもさまざまなエディションが存在する。オープンソースで配布されている「Darwin」、iPhoneやiPod touchが搭載する「ARM」というCPUに対応したOS Xなどがその例だ。
その中で、サーバー向けのOS Xが「Mac OS X Server」である。基本的に、Mac OS XをインストールできるMacで動作する。Mac OS Xもファイル共有やプリンタ共有、ウェブサーバーなどといったサーバー機能を搭載している。それらを支えるApple File Server、Samba、CUPS、Apacheといったソフトは、Mac OS X Serverとまったく同じだ。
パッケージと付属品
Mac OS Xと比較したときの最大の違いは、サーバー向けの設定ツールを搭載している点だ。「Admin Tools」という管理ツールとMac OS X Serverに組み込まれた「Servermgrd」というサーバー設定ソフトが連動して、Mac OS Xよりも精細な設定が実現。熟練者にとっても複雑で困難なVPNやファイアーウォールの設定が簡単に実行できる。
Admin Tools自体がサーバー/クライアント型のソフトでリモート設定できるのも特徴のひとつだ。サーバーの多くはサーバールームという空調の効いた、出入りが厳重に管理された専用スペースに配置されているが、Mac OS X Serverはそこへ行かなくても、ネットワークがつながっていれば、手元のMacから設定できる。一般ユーザーに対して優しいOSがMac OS X、サーバー管理者に対して優しいOSが、Mac OS X Serverと言える。
Mac OS X Serverの構造
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