では、具体的にどういうことができるようになるのだろうか? 例えば、自社のWebサイト上の問い合わせフォームに製品資料の請求が来たとする。たいていの営業マンは最初に商品パンフレットと製品画像やデモ映像などが入ったDVDなどを郵送するか、添付ファイルでデータをメールで送ることが多いだろう。前者であれば届くまでのタイムラグという問題点があるし、後者であれば場合によっては10を超えるような大量の添付ファイルをバラバラと送ることになり、受け取った側は何から見ればいいのか分かりにくい。
そこで、Acrobat 9のポートフォリオ機能を使って、資料一式をまとめてしまうと問題が解決する。同機能はドキュメントや画像、動画といったデータの種類に関係なく、見せる順番を送り手が設定できるため、資料一式を受け取った顧客も理解しやすいのである。
実際に英語版の画面を見ながら説明をしてみよう。
まず、このようなカバーシートがでてきて、このポートフォリオの中身を簡単に紹介する。ちょうどファクスなどを送信する際の送付状のような役割を果たす。
中のデータを一覧するときにはいくつか表示方法があるが、下記のようにiPodなどで見られるカバーフローでデータを紹介できる。ポートフォリオ作成者が見せたいものから順に見せることができるし、閲覧者はタイトルだけ見て必要なければ次に飛ばしてもいい。この操作が簡単に行なえるインターフェイスになっている。