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「未踏ソフトウェア」海外進出支援事業(その2)

「失敗を恐れるな」──日本の若き才能、シリコンバレーでベンチャーを学ぶ

2008年03月14日 20時49分更新

文● 林信行(ITジャーナリスト)

この1、2年は起業にいい時期


中村幸一郎氏
三菱商事イノベーション事業グループの中村幸一郎氏。1996年にYahoo! Japanの立ち上げに関係している

 2人目の三菱商事でイノベーション事業グループに所属する中村幸一郎氏は、「日本ではひとつの企業に勤め続けることが美徳とされているが、シリコンバレーでは起業を経験した人の中には蓄積された経験やノウハウを活かして、何度も起業を繰り返すシリアル・アントレプレナーが多い」と日米の違いを語る。

 中村氏は、日本ではエンジェル投資家、インキュベーター、アントレプレナーや、ベンチャーに初期段階で必要なノウハウを伝えてくれるためのインフラがほとんどないと言う。そこで三菱商事では、ただアイディアだけの状態から、起業を成功するまでの間を全面的にサポートするイノベーションキッチン(株)という子会社を作った。

 中村氏は、この1、2年は過去20年間で、自分で会社を起こすか、初期段階のベンチャーに投資するのに非常にいい時期だと力説した。



「起業のための10のステップ」


ザファール氏
カリフォルニア大学バークレー校のナイーム・ザファール氏

 3人目は、カリフォルニア大学バークレー校のレスターセンター・フォー・アントレプレナーシップ&イノベーションの講師、ナイーム・ザファール氏。彼が語った「起業のための10のステップ」も貴重なアドバイスだ。

  1. 「なぜ起業するのか」という意思を固めることなど、事前の前提条件のクリア
  2. まだ満たしていない条件を整えること
  3. 自分に与えられたチャンスの大きさを計り知ること
  4. 自分の顧客をよく知ること
  5. ビジネスモデルをどのように拡張して行けるかを考えること
  6. 市場においての立ち位置を見極めること
  7. 最良のチームを作ること
  8. 最初は家族や友達の投資からはじめ、そこからより大きなステージに移行する「ブートストラッピング」を行なうこと
  9. 投資を得ること
  10. 会社の基盤を整えること


 これらのレッスンや講演のあと、参加者たちは1時間半、自分のパソコンに向かってプレゼンに備えた。宙を見ながらスピーチを繰り返す者や、「最初のスライドが一番重要。それだけで必要なメッセージを伝えられるようにしろ」という教えに合わせてスライドを冒頭から作り直す者などさまざまだ。

 こうして、緊張の16時を迎える。

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