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「未踏ソフトウェア」海外進出支援事業(その2)

「失敗を恐れるな」──日本の若き才能、シリコンバレーでベンチャーを学ぶ

2008年03月14日 20時49分更新

文● 林信行(ITジャーナリスト)

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2日目
2日目はベンチャーについてのセッションやトレーニングを受けたあと、ベンチャーキャピタリストにプレゼンを行なった

 IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の「未踏ソフトウェア創造事業」のメンバーが米シリコンバレーに乗り込んで、2日目を迎えた(関連記事)。彼らにとって米国時間の11日は、60人弱のベンチャーキャピタリスト(ベンチャーに投資する会社や人、VC)らを前に、英語で自社商品をプレゼンテーションするという正念場だ。

 スタンフォード大学に近い弁護士事務所の一室には、「日本発ベンチャーの実力はどんなものか?」「この人間は投資する価値があるか?」という興味で、開始の数十分前からVCや投資家たちが集まり始めていた。

 そんな人々の前でプレゼンするという緊張感を想像してみて欲しい。あなたは堂々と自分の商品を紹介できるだろうか。だが、これはシリコンバレーで毎日行われていることであり、ベンチャーとして成功する上で避けては通れない道だ。

 参加者の顔からは前日のスタンフォード大学のキャンパスを歩いていたときの明るさは消えて、ピリピリとした緊張感に包まれていた。



成功への第1歩は、衆目を集めること


ウィリアム斉藤氏
ウィリアム斉藤氏。マイクロソフト(株)元社長の古川氏と並んで、このイベントの団長(プロジェクトマネージャー)に就任している

 この日、VCへのプレゼンは16時スタートだったが、その前にも午前と午後の2回に分けて、みっちりとトレーニングが行なわれている。

 午前中には、シリコンバレーの有名会計事務所「アーンスト&ヤング」の重役を呼んで、シリコンバレーとベンチャーについての講義とプレゼンテーションの実践訓練を受けた。

 このセッションを企画したのは、ウィリアム斉藤氏。彼は、アーンスト&ヤングが行なっている「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」(EOY)のオレンジカウンティー/デザートシティー地区のヤング・アントレプレナー賞を1998年に受賞した人物だ。自身がこの賞を得て、成功の第一歩を踏み出した体験を、ぜひ日本の起業家にも踏み出してほしいという思いから、同賞の日本版の立ち上げに寄与し、その審査員も勤めている。

 アーンスト&ヤングからやってきたのは同社に25年勤務し、ジェリー・ヤンらを発掘した人物としても知られるジェフ・グレーバウ氏、パートナーのロバート・ブラウン氏、そして日本人重役の田中重信氏の3名。

 グレーバウ氏は、「VCは危険を顧みず、投資を行なうヒーローのように思われているが、現実は違う。彼らはリスクを嫌う。投資をしてもらいたいベンチャー起業が行なうべきことは、投資家のリスクを最小限にとどめることだ」と力説した。

 また、ブラウン氏は、未踏のメンバーにEOYやそれと競合する賞を受賞して欲しいと語る。なぜなら「ベンチャーへの道のレッスン1は、衆目を集めること」だからだ。

アーンスト&ヤング
左から、ジェフ・グレーバウ氏、ロバート・ブラウン氏、田中重信氏

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