律子ファンはこれから要注目だ!
―― L4U!の先も含めて、今後の展開についてはどうでしょうか? 新キャラクターとか……
坂上氏:新キャラの案自体はいっぱいあるんですけど、悩みどころなんですよね。今の時点でいっぱいキャラもいますし、人気自体も各キャラで意外と均等なんですよ。アイマスファンは、キャラそのものだけじゃなくて、ゲームやCDも合わせたコンテンツ全体で楽しんでいる方が多いんです。なので、これからはキャラ単体を少しずつプッシュしていこうと考えています。具体的に言うと直近では律子あたりですね……。実は前作の出だしあたりでは亜美・真美をプッシュしてたりしたんですが。
逆に聞きますが、新キャラばっかりになっちゃったりしたらどう思いますかね?
―― それは非常に困りますね、個人的にですが。
坂上氏:やはりそうですよね、そのあたりの話し合いはやはりみんな熱いものがありますので、非常に燃えるんですよ(笑)。キャラクターってやっぱり1人ずつ個性を出して作っていくものなので、手間も時間もかかりますし。
でも、美希は初めの方から結構イメージがあったので、悩まずに生まれたキャラではあったんですけどね。
―― 新キャラ出す前に小鳥さんはどうするんだ、って話にもなりますもんね。
坂上氏:そうですね……うーん、やはり事務局員として……お歳も召してますしね……(設定上は20歳台後半)。何か考えるかなぁ、と思ってはいますけどね。よく小鳥を出してくれ、って声は多いんですが、出しちゃうとみんな1回で満足しちゃうんじゃないかなぁと……。
―― キャラクター自体にもいろいろと複線が多いですからね。例えば雪歩の実家とか……
坂上氏:アイドルマスターって、キャラクターとプロデューサーの両方で目指しているものが違ってたりするんで、決して2人が仲良くなることが目標ではないんですね。なので、できるだけ接触を少なめにしているんです。でも、逆にそういったところが人との関わり合いに近くなっているのかな、と。
そういった人付き合いの難しさを表わしているものの1つが、「朝やオーディション前の挨拶」ですかね。あれ、完全にランダムですから困るでしょう(笑)。今の気分はこうだろう、と思ってたら全然違ってて、大事なところなのにテンションがドンドン下がっていったりして(笑)。
あれもディレクターの石原(アーケード版開発ディレクターの石原章弘氏。「ディレ1」と呼ばれ、アイマスの世界全般における監修も行なっている)によると「だって、女の子はそういうものじゃないですか」っていう一言で片付けられるんですよ。「こっちの努力を一言で無にするのが若い女の子なんですよ」って、まぁ言われてみればそうかな、と(笑)。
だから、裏にはいっぱい設定はあるんですけど、あまり深くは語らないようにはしています。例えば、なんで雪歩の背景にはよくUFOが映っているのか、みたいなところですね。深くはわからないんですが、なんだかそういう引きつける力みたいなのがあるみたいです。
あと、このアイドルマスターっていうタイトルは「熱意だけで作った」みたいなタイトルなんですよ。作りながら考えて作ったというか、非常に荒っぽいゲームでもあります。「なんでこんなところでこんな仕様なの?」とか、「なんでこんなところで凝ってるの?」とか、突っ込みどころが非常に多いゲームだと思うんですよね。でも、そこが逆に魅力的でもあるのかなぁと。みんなに育てられている感が強いゲームですね。みんなに見守られているというか。
―― 荒っぽいといえば、前作では出演シーンの保存が1つだけしかできませんでしたよね、あれはL4U!ではもっと増えていますか?
坂上氏:すみません、実は今回も1個だけなんですよ。要望は多かったので、なんとかしたかったんですけど、そのあたりの仕様をいじると非常に複雑なことになることがわかりまして、システムを根本から作り変える必要が出てきてしまったんです。なので、そこまでできる時間がなかったので、今回はとりあえずということで……。
―― PROJECT IM@Sということで、新シリーズとからめたコンサートライブなどについてのご予定はどうでしょう?
坂上氏:ライブコンサートについては、前回(IDOLM@STER GREAT PARTY)を2007年10月と11月に開催しましたが、今後については今のところは未定ですね。出演者が多いですから、スケジュールを押さえるのが大変なのと、そもそもコンサート自体が大変なんですよね。ディレクターの石原が構成とかを全て書いているんで、ほかに作業が入っているときは、すごい仕事量になっちゃいますからね。
―― 本日はお忙しい中、ありがとうございました。