2007年11月09日更新
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株式会社富士通ラーニングメディア
研修事業部シニアインストラクタ
プロジェクトマネージャ
土谷政則さん
プロジェクトを成功に導くには、プロジェクト推進に関する正しい知識と、そして的確な判断と行動が必要不可欠。当連載では9回にわたり、PMBOKガイドで定められている知識エリアごとに、プロジェクトが成功に至らないケースを取り上げ、それらの対策を紹介してきた。最終回となる今回は、プロジェクトを成功へと導くうえで、根底として必要な「プロフェッショナル責任」について省みる。
最近、企業の不祥事が明るみに出ることが多くなっています。しかも不祥事を隠そうとして、さらに事態を悪化させてしまうケースが目立ちます。このような社会状況では、会社の姿勢としてコンプライアンス(法令遵守)やアカウンタビリティー(説明責任)が厳しく問われるようになりました。
かつては、意識しなくてもこのようなプロフェッショナル責任がわざわざ問われることはそれほどありませんでした。しかしあえて問わわなくてはならないほど“できていない”ことがあるのです。コンプライアンスというのは、法律などが守られないがためにわざわざ宣言しなければならなくなるということでしょう。
そこで、プロジェクトマネージャーにもプロとして、自らだけでなくステークホルダーに対して公正かつ誠実な仕事をするようにマネジメントすることが一層求められようになっているのです。
では、具体的にプロジェクトマネージャーがプロフェッショナル責任を持つというのは、どういうことなのでしょうか。ここでいうプロとは、ただ専門性が高いことを指しているのではありません。高度な専門性を身につけているのはもちろん、高い技術者倫理を持っていることが含まれます。簡単に言えば正直かつ誠実な仕事ができることです。これらは当たり前のことですが、近年ではないがしろにされている傾向にあります。
たとえば技術者倫理の低さの現われとして、「技術に疎い人にもわかりやすく説明する」という基本的な責任を忘れられている点があるでしょう。この傾向が顕在化したのは、技術の高度化・専門化が進んだことで、それ以外の理解していない人が増えたことが原因です。相手がわからないからといって、説明をしないで勝手に進めるのはよくありません。わかるように説明したり、素人が気づかない部分は気づかせてあげたりする。そして納得を得てから進めることが非常に重要であり、プロとしての責任です。「説明してもわからないので説明しない」というのは、素人をだましていることと同じです。このことを深く心に留めておてい下さい。
また、加えてここに必要なプロフェッショナルの意識としては、高い専門性を持っていても、それを活用できないと単なる知識に過ぎないということへの認識です。技術や知識を生かしてこそビジネスになり、プロフェッショナルとしての存在意義がが生まれます。高い技術があり、それが適切な形で生かされることで、社会に役に立つ技術として成り立ちます。
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