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2007年09月21日更新

第3回 目先の進捗に捕らわれず、大きな視点で見るのが「タイム・マネジメント」

土谷政則さん

株式会社富士通ラーニングメディア
研修事業部シニアインストラクタ
プロジェクトマネージャ
土谷政則さん

プロジェクトを成功に導くには、プロジェクト推進に関する正しい知識と、そして的確な判断と行動が必要不可欠。それを行なうのがプロジェクトマネージャーで、プロジェクト成功の鍵を握る重要な職種だ。しかし、このプロジェクトマネジメントが的確に実施されていないため、プロジェクトが成功に至らないケースも多い。そこで、ありがちなプロジェクトの失敗例に迫りながら、国際資格「PMP(Project Management Professional)」のバイブルとも呼ばれる「PMBOKガイド」をプロジェクト成功のためにどのように役立てるかを、全10回に渡り解説する。

正しい進捗会議のススメ

 プロジェクトが進行していくに従って、個々の作業が順調に進んでいるのか、それとも遅れているのかを報告する進捗会議が開かれます。ここではよく「前回に比べて遅れています」とか、「前回に比べて進んでいます」という報告がされます。それを聞いたプロジェクトマネージャーが、遅れている部分を取り戻す対策を打ったり、順調に進んでいるから心配ないといった判断をします。

 これだけ聞くと何ら問題がないように聞こえるかもしれません。しかしこれは、現場で起こりがちなプロジェクトマネジメントの失敗例なのです。問題は、進捗状況を判断する対照が間違っていることです。前回の会議時の進捗と比べていては、目先の遅れを取り戻すその場しのぎの対策しかとれず、プロジェクトは計画からどんどん遠ざかってしまう可能性があります。それを回避するには、進捗会議を正しい方法で行なうことが大切です。

“計画に対して”進捗報告をすること

 正しく進捗会議を行なうには、第一にプロジェクトメンバーの全員が共通の認識を持たなければなりません。このことは、PMBOKガイドでも「タイム・マネジメント(注1)」で触れられています。具体的に言うと、進捗報告を「前回に比べて」ではなく、「計画に対して」で必ずしてもらいます。まずはこれを徹底しましょう。前回の会議での進捗と比べていては、木を見て森を見ずの状態になってしまい、プロジェクトの進行状況が正確に見えなくなってしまうのです。そして、遅れが判明した場合は、すぐに遅れを取り戻す対策を打つのではなく、遅れている真の原因を追及することを優先させて下さい。そうすることで、この原因による、次の工程、さらにその次の工程へのリスクを予防することができます。逆にそうしなければ、また同じような遅れが発生する可能性が生まれてしまいます。

注1:タイム・マネジメント
国際資格「PMP(Project Management Professional)」のバイブルと呼ばれるPMBOKの知識エリアの1つで、プロジェクトを所定の時期に完了させるために必要なプロセス。

次ページへつづく

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・システム開発事例で学ぶシリーズ ~リスクマネジメント~
・プロジェクトマネジメントの技法

    
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