ガイガーカウンターの基本的な使い方
さて、放射線と聞くだけで「なんだかヤバそう」と思う人もいるかもしれないが、携帯電話やTVやラジオの電波が身の回りを飛びまくっているのと同様に、そこらじゅうに放射線は飛び交っている。一説によると、低線量の放射線なら、人体に悪影響を及ぼさないどころか、健康にいいとすら言われているくらいだ。ラジウム温泉などの放射能泉が代表的だろう。
さてそんな放射線は、キットの完成後、USBコネクターでパソコンとつなげば、すぐにでも測定を始められる。この製品で検出できるのは、α線、β線、γ線の3種類だ。
放射線の種類
ひとくちに放射線といっても、α線、β線、γ線、X線、中性子線、宇宙線などさまざまな種類が存在する。また、放射線を検出する測定器も、GM管式以外に“シンチレーション式”や“電離箱式”などいくつかのタイプがある。放射線については、独立行政法人・放射線医学総合研究所の“放射線Q&A”が分かりやすい。2つの測定モードを使い分ける
測定方法も2種類用意されている。ひとつは、GM管に飛び込んできた放射線の数をカウントしていく“単純カウントモード”で、放射線が強いか弱いかは、「ビッ!」と鳴る音とカウンタの回り具合だけが頼りになる。筆者の部屋で測ったところ、かなりバラツキがあるが、だいたい5秒に1回程度の割合で「ピッ!」と鳴る程度だ。
もうひとつは、1分間の平均値を計算するcpm(count par minute)測定モード。計算に測定時間が加味されるので、10~20分(ベストは1時間)計測して、数値を安定させるといいだろう。
取り扱い説明書によると、放射線はかなりランダムなものらしく、測定直後は極端に大きな数値を示したりするが、室内で計測するとだいたい10~13cpmに落ち着くという。この値を“自然放射線”という。ちなみにこの機器で計測できるのは5000~6000cmp前後までで、この状態ではブザーが鳴りっぱなしになる。
放射線の単位について
放射線の計測時に気になるのは、cpmが示した値がどれくらい人体に影響を与えるのかということだろう。ガイガーカウンターは上述した仕組みなので、放射線の数は分かっても、放射線の量やそれが人体にどの程度影響を与えるかどうかまでは分からない。放射線の単位と影響については、緊急医療情報ネットワークの参考資料が詳しい。